『八ヶ岳:小同心クラック冬期クライミングツアー』報告後編 | 登山ガイド「らっせるまん」のブログ

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後半:2ピッチ目~

1ピッチ目終了点にてお二人にこのまま続けるか確認した返答は、

「是非も無し」スター

 

などと格好いい言葉だったか忘れましたが、

この天気でやめるわけにはいきませんよね。

では続けましょう!

 

「あれ、そんなところ行くんですか?」

 

不安そうに見上げるMさん。

 

「大丈夫だよ」とG

 

説明遅れましたが、

岩場での冬期クライミングは

足にアイゼンを履き、手にはグローブを着け、

雪をかき分けてホールドを掴むか、

もしくはアックスを岩や雪に引っ掛けて登っていきます。

アイゼンやアックスを岩にかけて登るというのは慣れないと怖いですが、

お二人は時間を掛けずに慣れてくれました。

女性のIさんは「手で掴むよりアックスを使った方が疲れない」

と言われたのには驚きました。

 

ビレイ点でのロープの流れ

右のピンクがIさん、隣の茶色がMさんのセルフビレイ。

メインロープから直接取っています。

左の2本がリードのロープ。

Mさんがボデイビレイを行い、

ピンクをヌンチャクでゼロピンをとっています

 

テラスまで来ました。

 

 

小同心の頭までもう少し!

 

テラスにて

赤岳(左)、阿弥陀岳(右)、

奥は南アルプス。

 

右の平らな丘が硫黄岳、中央に蓼科山

 

北アルプス

乗鞍岳(左)、中央から右に穂高連峰、槍ヶ岳、常念岳、燕岳

手前は諏訪湖と霧ヶ峰。

 

小同心の頭

 

目指す横岳山頂までもうひと頑張り。

 

ここからは同時登攀(コンテ)で行きます。

 

最低限の支点はとっていきます。

 

ペースを合わせて確実に登っていきましょう。

 

最後だよー

 

 

そして横岳登頂!!

 

主峰赤岳

 

そして富士山

 

帰りは稜線を少し下った所から大同心ルンゼ方面へ下りていきます。

正面に大同心の頭

 

大同心南壁もだいぶ雪が溶けて登り易そうになっていました。

 

小同心と横岳を改めて振り返った。

 

赤岳山荘から夕日に染まる大・小同心の岩峰

 

無事下山。

難易度は上がりましたが、

美しい雪壁をめったにない好条件で登ることができて大満足。

踏破したお二人に拍手です👏。

おわり