熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~ -9ページ目

熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

モンチッチのようなヨメが、ツキノワグマのようなダンさまとのゆる~りとした日常を綴ります。
果たして熊と猿は仲がいいのか悪いのか…。
今日も中年夫婦はとことんマイペースに暮らします。

メイクの引き算を始めて、どれくらい経つでしょうか。


アイテムを色々捨て去って、今やメイクは眉毛を描くだけです。
それさえも億劫で、開き直ってスッピンを通した時期もありました。


しかし、ここ数年で考えを改めなければならなくなりました。
加齢に伴い、顔が圧倒的に貧相になってきたのです。


どんなに洋服やアクセサリーに気を配っても、眉毛がないと全く見映えがしません。
それどころか、むしろファッションが浮いて空回りしてしまいます。


せっかくのオシャレ心を台無しにしないよう、何はともあれアイブロウを握る日々です。
鏡に向かうのはせいぜい3分ですが、とにかく面倒に感じます。


タトゥーを試みた過去もありましたが、体質に合わないらしく、医師のNGが出てしまいました。
少しでも手間が減らすべく、セルフティントを採用してみることにしました。

まだ使い始めて1日ですが、本能が悪くない!と伝えています。
これで少しはラクになりそうです。



私は今、30年前の細眉ブームを恨んでいます。
調子に乗って毛を抜きまくった自分を、強く強く恨んでいます。


私が夏を憎む日がくるなんて、夢にも思いませんでした。


気温と共にテンションが上がって、なぜだかウキウキが止まらない。
選ぶ服の色は明るくなり、オシャレ心がどんどん加速する。
食欲モリモリ、ごはんもビールもとにかく美味しい。


大好きな季節だったのに…
あのトキメキは遥か昔の話です。


厳しい酷暑に加えて、先の読めない更年期。
いつどこでどんな症状に襲われるか、全く検討がつきません。
滝のように止めどなく流れ落ちる汗、立ち眩みがするほどの火照り、赤信号に悪態をつくほどのイライラ!


今はちっとも楽しくありません。

もうとにかく、ぐったりです。


母もまた、小さく蓄積していくアレコレにストレスを覚えていたようです。
あちらは更年期ではなく、孫の世話疲れですけれど。


私とは違い、彼女はきちんと現状に対処していました。
手を抜く場面を作る=食事の仕度を簡単にする=冷凍食品の投入

色々買い込んだモノをお裾分けしてくれて、本当に助かりました。

おかげで負担が軽くなり、少し気持ちに余裕も持てるようになりました。
空いた時間を晩酌タイムに充て、心の回復をはかります。


これだけビールが旨いなら、悪いことばかりではないのかもしれません。


あぁやっぱり、夏を憎みきれない。


日本の伝統食なら普遍的であると、勝手な安心感を抱いてきました。
味噌、甘酒、ぬか漬けetc.


梅干しもそうでした。
しかし、一生モノと購入した教本は、もう何年も開いていません。
お手軽レシピが次々現れ、面倒な方法はすっかり影を潜めてしまいました。


かくいう私もそのひとり。
例年通り、灰汁抜き・酒・重石・紫蘇ナシの、超簡単バージョンで仕上げました。

今回もなかなかの自信作です。


書物は全て有意義であると信じてきましたが、ハウツーや啓発モノは当てはまらないようです。
その点、小説はスゴイ。
いつだって何らかの刺激を与えてくれます。


図書館で借りた本

76 森崎緩/青柳さんちのスープごはん

 77 望月麻衣/京都船岡山アストロジー

 78 宮下奈都/羊と鋼の森 

79 水木しげる/よく食べ、よく寝て、よく生きる
80 益田ミリ/女湯のできごと


古いガイドブックもまた、無用の長物になってしまうのかもしれません。
掲載店が潰れていたり、観光地が閉鎖されていたり、道すらなくなっていたり…
旅の後で見返すことはまずないのに、夫は思い出に取っておきたいと言います。


時代と共に色々変化していくのに、彼の執着心はずっとそのまま。
永遠の無駄遣いです。