父は食べ物の好みがハッキリしています。
嫌いじゃないけどあんまり…がとても多く、そういった菜は食卓に上がりませんでした。
子供の頃に、お残しを咎められた記憶はありません。
叱られたとて、全く説得力がないですしね。
のびのびできた反面、何が自分にピンとくるのか判別しにくい部分もありました。
とにかく献立は彼の舌に合わせたモノばかり。
このままではきっと損をする!という焦燥感がありました。
そこで高校に入ってから父の不在日を狙い、色んな食材を試すことにしました。
すると、新しい扉がバンバン開くではありませんか。
ほとんどクチにする機会がなかったのに、今ではエース級のメンバーがたくさんです。
例えばバター。
味付きタイプなら簡単です。
パンやパスタにはもちろん、シンプルな炒め物にもよく合います。
例えば鰹。
手作りフレークは安心です。たっぷり仕込んで冷凍しては、煮たり和えたり便利に使っています。
親子と言っても好みはそれぞれです。
面倒臭いこだわり派の性格は、しっかり受け継ぎましたけど。



