人間、簡単には変わらないって話。
それなりに生きていれば、大なり小なり恋愛と関わることになる。
好きな人が出来てソワソワしたり、片想いに身をよじったり、晴れてカップルになって浮かれたり…
でも、良い思い出って意外とはっきり覚えていないもの。
漠然と楽しい何かがあったという程度で、どうにも薄ぼんやりしている。
反対に、意気揚々と告白して玉砕したり、気づいたら浮気されてたり、周りが引くほどケンカしたり…
悪い思い出となると、なぜか鮮明に記憶に残っている。
いくつか嫌なことを経験すれば、同じ過ちをおかさないために学習しようとする。
優柔不断でイライラさせられたら、決断力のある男と付き合おうと思う。
時間にルーズで落胆させられたら、きちんとした男と付き合おうと思う。
要領の悪さに悲しい気分になったら、世渡り上手な男と付き合おうと思う。

それなのにどんなに頑張っても、結局は同じようなタイプ選んでしまう。
最初は隠されていた性質が、年月を重ねる内に少しずつ顔をのぞかせる。
ある日、またやってしまったと気付く。
そしてあたしが結婚したのは、嫌だと感じていたあらゆるコトを兼ね備えたオトコ。
こんなに学習能力が低かったのかと、自分で自分にがっかりする。
でもきっと恋愛模様なんて、リアルもフィクションもそんなに変わらないはず。
だって本の中にも、ヘンテコな話がいっぱい転がっている。
最後は笑って過ごせたもん勝ち。
もうすぐ12回目の結婚記念日。
そう前向きに考えるしかないじゃない?

