9品目 | 熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

モンチッチのようなヨメが、ツキノワグマのようなダンさまとのゆる~りとした日常を綴ります。
果たして熊と猿は仲がいいのか悪いのか…。
今日も中年夫婦はとことんマイペースに暮らします。

コマーシャルか何かだったろうか。
今やガンは他人事ではない、2人に1人はかかる時代だ。
そんな文言だった気がする。

言われてみれば、そうかもしれない。
あたしの周りでも、確かに増えている。
叔父さん、友人、父…
知人に限らず、ここ2・3年でそんな話題になることは多かった。
昔に比べて医療技術が格段に上がっているから、ガンの発見率も高くなっているんだろう。

怖がらせようとしたコマーシャルではなく、検査を推奨する内容だったのではないかと記憶している。
身近になったということは、反面、治る可能性も高くなっているのだと思う。
だからと言って、決して楽観視できるような病気ではない。

去年父が手術をして、無事完治することができた。
だけど決して、根治ではない。
これからずっと、ガン細胞を抱えたまま生きていくことになる。
ずっと大人しくしてくれることを願うが、こればっかりは祈ってどうこうなるモノではない。

せめて何か有効な手立てはないかと、心優しい娘は考える。
そんなある日、漢方の勉強中に目から鱗の話を聞いた。
「ガンは食べ物で治せる」
一瞬耳を疑ったけれど、説明を受けると、なるほど納得という感じ。
※内容を書き出すと大変なことになるので省略させていただきます。悪しからず。

事細かく説明しても煙たがられるだけで、ちっとも聞く耳を持たない、ザ・昭和のオヤジ。
心配する気持ちを上から目線と捉えられて、何度イヤな気持ちになったことだろう。

それならばと、せっせと実家に食べ物を持ち込む。
最近、ようやく少し話に耳を傾けてくれるようになった。
シンプルなモノは美味しい。
単純な喜びに気づいてくれたみたい。


クチうるさい娘夫婦のお節介は続く…