今年、おばあちゃんが8度目の年女。
つまり、96歳。
早く死にたいと言い出したのが、7度目の年女の頃だったかしら。
その割りには、せっせと健康番組を見ては食べ物に気を付けたり、歯のメンテナンスをしてみたり。
それらが功を奏して、特に病気もせず、誰に迷惑かけることなく、たっぷりの年金で暮らして早12年。
生活費と言って、実家には月10万も入れていると聞くから立派なもんだ。
杖はついているものの自分の足でどこでも行けるし、部分入れ歯だけど肉でも揚げ物でもペロリと平らげる。
頭の回転が早くて、お騒がせタレントに悪態ついたり、高齢自虐ネタで笑わせたりしてくれる。
もちろん、何もかもが以前と変わらないわけではない。
同じ話を1日に何度も繰り返すようになったし、転んで物を壊したり骨折したりもするようになった。
友達はじゃんじゃん死んでいくし、何なら自分より若い親戚連中もどんどんいなくなる。
だけど、基本的には元気。
だけど、毎日つまらないって言う。

生活に、スペシャルな何かを求めているわけではない。
何となく楽しければ最高。
何も起こらなければそれで幸せ。
デイサービスに行き始めたおばあちゃん。
ちょっと違う日常が刺激になればいいと思う。
スタッフへの愚痴でも、施設利用者の悪口でも構わない。
何でも話しておくれ。
可愛い初孫が聞いてあげよう。
出来れば楽しい話がいいけどね。

