ないものねだり
意味:そこに無いものを無理にほしがること
他人と比較するなと育てられて約40年。
自己満足という名の物欲をなくして約15年。
最低限の生活が出来さえすればいいから、お金が欲しいとは思わないし。
人が羨むような男をゲットしようにも、イケメンの定義がみんなと違うようだし。
そもそも自分最強だと思ってるから、誰かに憧れるようなこともないし。
無理矢理ほしがるなんて、無理。
結婚して約10年。
自分達さえ楽しければ、他はどうでもいい。
人の目・評価を全く気にしない夫婦に、何を欲するものがあるでしょう。
心に炎をともすように、強く何かを求めるなんてないと思っていました。
なのに、こんなにも焦がれるなんて…
どうしても欲しい!
今すぐ欲しい!
灼熱の夏、ギラギラ太陽!!
だって、あまりにも寒すぎる。
寒いを通り越して、もはや痛い。
冬なんだから仕方ない。
わかってる、わかってるよ。
だけど、今シーズンはあまりにも辛い。
恋しいよ、サマー。
こんなにも分かりやすい選択。
心をぐんと育てた、小学校最後の夏休み。
少年が青年へと成長する階段に、最初の一歩をのせた瞬間。
蝉の声、スイカ、花火、プール…
あの日のほろ苦い気持ちが蘇る。
切なくて、たまらないよ。
現実に戻れば、厳しすぎる北風。
金も地位も名誉もいらない。
お願い、うちだけでも常夏にしてください。
