オムニチャネルがイマイチ流行らない理由 | テツになる勇気。

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テツってのはね、乗ってりゃいいってモンじゃない。撮ってりゃイイってもんでもない。スジって一人でニヤけていたら通報寸前w。
そう、テツってのは、語ってナンボなのよ(マジかっ

IT業界の作り出す言葉は常に意味不明です。
ユビキタスにコグニティブ、それにIoTだっけか。

他の業種の商品開発マーケッターが、いかに「分かりやすく」「消費者の共感を呼び」「語呂もよく短い単フレーズ」の商品名を、ギリギリの極限状態まで自分を追い込みながら切磋琢磨して開発している中、IT業界が作り出す名前だけは常に魑魅魍魎、訳若王子(知らんか)の意味不明フレーズです。

まあ業界そのものがインテリかぶれで、その「訳分からないけどなんかもっともらしく聞こえちゃう」が仕事になってしまうわけだからもうどっしょもない。

IT業界とはつまり、いかに社長をだまくらかして、カネにならないIT資産を高いカネで買わせるかを業界通じて切磋琢磨している業界。と言えますね。

それはいいとして。今日書くのは「オムニチャネル」。

 

そうです、あのオムニチャネルです。知ってましたか?ボクは知りませんでした。いや、言葉そのものは何年も前に聞いたことあるし、オムニチャネルに関係する仕事も経験してます。でも、この「オムニチャネル」というものが何なのかは調べてもどうにも分かりませんでした。

それが、今回、社内のエンジニアども(失言)にオムニチャネルのモデルを紹介するためにちゃんと調べてみたら、ようやく分かったんですよ!すごいでしょ!

オムニチャネルって、「販売チャネルの垣根をなくす」とか「様々な販売モデルを融合した新サービス」とか、もうこれを聞いただけでは口をポカンと開ける以外にやることないなあと思ってしまう位具体性に欠け、あいまいすぎる説明しか見たことが無かったんですが、調べてみると要はアレですわ。

「オムニチャネル」とはつまり、アマゾンにやられっぱなしの国内流通連合が何とかアマゾンを排除したサービスをワンフレーズで表現したい一心ででっちあげた「幻のサービス」だったんですね。そら分からんわw。

どういうことかは、次を読んでね。

オムニチャネルについて、犬君と7君が会話したとするとこんな感じ。

 


犬「アカン、どうあがいても初期投資ゼロのネットビジネスには叶わん、わてら(国内流通の白犬とか711とかのことね)もネット販売始めたい」


犬「そのまま始めても勝ち目がない、せや、店舗とWebをくっつけちゃえ。Webで頼んで現物は自宅近くの店舗でゲットや。どやこの新サービス!店舗のないアマゾンには出来んだろ?」


7心の声 (それって店にない商品を電話注文して、店に届いたら取りに行く、今もやってるサービスと対して変わらんよな、ま、いいか)

 「うんうん、それいいね!」


犬「他にも、店で商品選んで、現物は宅配で楽々お帰りだ!」

7心の声(それって小売店が忌み嫌うショールーミングそのものだよね。家に帰ったら、同じ商品をネットで安く買われちゃうんでしょ。まあいいや)

 「それはいいね!じゃあこの新しいサービスに名前をつけようか?」


犬「それはもう考えてあるぞ、「オムニチャネル」だ!「オムニ」は色々、様々なという意味。いろんなところでショッピングが楽しめる。消費者からロケーション起因の購買障壁を無くすんだ!

7心の声(色んなところでショッピングなら、スマホ1台ありゃ今でも十分できるよな、、、ま、いいか)

 「それはいい名前だね、でもアマゾンも商品のコンビニ受け取りとかやってるし、アマゾン自体がオムニチャネルを自社サービスとしてアピールしだしたらどうするの?」


犬「そ、、そうか、それは不味いな。せや、オムニチャネルは自分で店舗を持っていることを必須要件としよう!それならアマゾンはオムニチャネルを名乗れないぞ!」

7心の声(そもそも店舗の力が弱まってるからこその新サービスなのに、店舗がないとダメとか、完全に売り側都合の理屈だね、トホホ)

 「それはいいね、早速プレス発表しよう!」

そんなこんなで、要は消費者にとっては、オムニチャネルの内容なんて今でも十分に出来ていること。だからオムニチャネルそのものに何の恩恵もあったもんじゃない。それがイマイチ流行らない理由なんでしょうね。

こういう、意味不明、というか、わざわざ名付けた理由に何の意味があるのか消費者視点ではサッパリなネーミング。てっきりまたIT業界が名付けたんかと思ったら、この名前は流通起点。

IT業界の悪しき慣習が、他業種に転移し始めてますよ。マズイなぁ、、