〇朴勝俊
・「借金1000兆円説」は日本の財政のごく一部を一面的に示して行われる与論誘導
・政府の負債 1222兆円 資産 673兆円 を引いた純負債は 549兆円
・政府の子会社である日銀を勘案すると、純負債のうち478兆円は返済不要なマネタリーベースであるので負債性のある純負債は71兆円
・日銀が400兆円を超える巨額の国債を保有し日本の財政を大いに健全化させたのは13年以降の大規模な量的緩和
・日本がギリシャのように破綻することはない
・デフレ脱却こそが税収を増やす道。間接的な財政ファイナンス量的緩和を進めるべき
〇宇都宮健児
・沖縄はアジア太平洋戦争末期本土防衛の「捨て石」とされ、地上戦で県民の4人に1人が犠牲となった
・沖縄は72年まで米軍政下に置かれ、現在も国土の0.6%に在日米軍の約70%が集中
〇中野敏男
・安倍政権にとっては、朝鮮半島が分断されたまま緊張関係が消えず、東アジアに冷戦構造が持続しているのがむしろ好都合、防衛費を増額する名目に使え、脅威を煽ることで支持率を上げたい
・安倍政権とは、基本的に安倍晋三と麻生太郎の政権だが、それぞれ岸信介、吉田茂という戦後を代表する総理大臣の孫
・岸・吉田は戦前の東アジア政策の実務を担っており、戦後に政権中枢を握って力を発揮し、2000年代の孫たちの政権までその関係が連結している。それが戦争終結に反対する政策に現れている
・そこでは朝鮮に対する植民地主義が生んだ宗主国主義、差別意識が消えていない