○松下良平
・政治的な力が道徳に影響を及ぼすことには今後も警戒が必要
・道徳教育は従順で自己犠牲的な人間づくりに使われた歴史がある
・自分と違う意見から学び、よりよい生き方や社会を探ることが道徳だということを忘れてはいけない
○中北浩璽
・自民党は1955年の結党当初、戦前からの政治指導者だった初代幹事長岸信介のもと占領体制の打破を目指した
・その最大の標的が日本国憲法。ここから自主憲法制定の流れが出てきた
・60年安保で岸内閣が退陣すると、池田内閣のもとで改憲論が事実上棚上げになった。池田が創設した宏池会を中心に、9条の枠内で自衛隊と日米同盟によって日本を防衛しようという保守リベラル路線が定着した
・いまの自民党の改憲路線は2000年代に台頭した民主党への対抗上のもの。民主がとったのも現行憲法を肯定的に評価する保守リベラル路線。自民はこれとの差異化を図ろうとした
・自民の改憲4項目は、自民党らしく、方向性としては国家権力の強化をめざしている