〇加藤典洋
・保守という考え方はフランス革命の反動から出てきたもの。急進的に社会を変革することへの懐疑や、慣習と制度化による斬新的な変化の重要性を説く政治思想
・保守と革新は社会全体への目標に近づく方法をめぐる手法の対立
・安倍政権はもはや保守ではない。戦後の保守政治が堅持してきた国の独立、対米自立の目標を政権維持のため事実上放棄している
・戦後保守政治は「親米・軽武装・経済ナショナリズム」路線だった
・自衛隊明記の憲法9条改正案も、対米自立のように装っているが、実態は対米軍事協力のための改正でしかない
・近代日本では国難を機に排外思想の高まりが80年周期で繰り返されている。1850年代のペリー来航と尊王攘夷思想、1930年代の皇国思想、2010年代の嫌中韓
〇井上達夫
・護憲派は、専守防衛・個別的自衛権の枠内なら自衛隊安保を容認し9条2項の矛盾を「自衛隊は戦力ではない」という詭弁でごまかしてきた
〇不破哲三
・自民党政治の中身は財界密着と対米従属で、昔から変わらない。今は「戦前回帰」というウルトラ右翼の潮流が加わった
〇中島岳志
・本来「保守」が主張すべき次の政策を共産党が唱えている
グローバル資本主義の暴走に歯止めをかけること
TPPに反対
中小企業や農家を守り、所得の再配分を強化する
日米同盟のあり方を見直し、米軍基地をなくしていく
・共産党と共闘することで左傾化すると民進党議員は案じていたが、現実は逆。共産党の政策に接近した方が「保守」の論理に近づく。この道を真摯に探究すれば野党共闘は実現する
〇成田俊一
・中国・韓国・ロシアなど近隣諸国が対話の重要性を主張するなか、朝鮮有事ではやし立てているのは日本だけ