○野村総研
・金融資産1億円以上の国内の富裕層は2015年末の時点で121万7千世帯に。13年末と比べて2割増
・うち、金融資産5億円以上の超富裕層は7.3万世帯
○遠藤乾
・日本は攻撃能力をアメリカに依存することで、ながらく軽武装を貫き、経済と民生を中心とした生き方を追求してきた
・戦後の保守が支持した日米安保と、革新陣営が依拠した憲法9条とは、表面的には真っ向から対立しながら、構造的には相互依存の様相を呈していた
・戦後日本の「国体」は「9条=安保=沖縄体制」のトライアングルだった
○宮台真司
・トランプ勝利によって「対米従属:という日本最大の自明性が崩れる。短期的には混乱しても日本によって良いこと
・戦後しばらく、対米従属は戦略的だったが、90年代には忘却され米国についていけばよい、という自明性が政治家も含めた共通感覚になった
・野放図なグローバル化がもたらす悲惨さを実感できる米国だからこそ、自明性の枠内で正しいことを言うだけの徒がノーを突きつけられた、と見るべき
・トランプ当選は、自明性に埋没した思考停止の蔓延に気づきが与えられる
○白井聡
・米国が孤立主義に触れれば、日本は対米従属から対米自立へと向かわざるを得なくなる、が官邸や外務省にはそのビジョンも意志もない
・親米保守政権にとって一番大事なのは、米国支配の世界秩序が続くこと。米国に寄りかかっていれば、自分の立場を守れ、変わる必要はない、と思えるから
・ひたすら対米追従する日本側の本質は何ら変わっていないのだから、米国の国益がむき出しになる分だけ、今後、従属の露骨さはむしろ強まる
・90年前後に冷戦が終わり、敗戦によって生まれた対米従属を続ける必要はなくなったのに、保守政権はその後もそれをやめようとしない、これを永続敗戦と名付けた。この構図はなお続く可能性は高い