私、社長ではなくなりました。 ― ワイキューブとの7435日/プレジデント社
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ワイキューブをつぶした安田元社長が綴る会社の成長と失敗の記録。

商売人の縁起の常として、失敗した人の本や記録・名刺は手離していました。

そういう失敗の記録を本にして公表することはとても恥ずかしく、勇気が必要だったはず。その点役に立つのではないかと。

人間成功の道はひとそれぞれで、難しいものですが、こうすれば失敗するということは、普遍的な価値があるように思えます。失敗の記録と経験を活かしているから今の社会が自分があるということを経営の基本に立ち返って考えさせる一冊。

・二人で始めた会社は二人で終わらせなくてはならない

・私たちは本当に子どもだった。そして私利私欲の塊だった

・ただ会社員でいるのがイヤで満員電車も耐え難かった

・おしゃれな受付のある会社を訪問するたび、受付のない自分の会社を引け目に感じていた。そういう劣等感を、そのままにしておくことができなかった。ひとつひとつ克服していなかいと気がすまなかった

・あえて反発をねらったところもあった。反発を買うくらいのほうが話題になるだろうと思った

・経営者の仕事とは、お金を使うこと、と考えていた

・投資することで会社が大きくなり、さらに儲かるようになれば2%の金利を払い続けても、何ということはない。借りられるものはすべて借りるつもりでいた

・オフィスにしろ福利厚生にしろ、考えられることはすべてやった。会社が社員を大切にすれば、社員はきっと顧客を大切にする。そうすれば売り上げも伸びる。福利厚生を充実させても会社はつぶれない。そう信じていた

・平均年齢26歳の会社で400万円だった平均年収を750万円に引き上げた。給料はすべて借入資金だった

・モノは買った瞬間に価値が下がるが、人に投資すれば、人そのものがいずれ価値を生み出す資本になる。だからこそ社員の給料や福利厚生に投資をした

・私たちの会社はお金を使いすぎて赤字だった

・事業として成立するのに不可欠な利益を、どこで上げるのかを考えていなかった。経営者に向かない人間だった。借金を返済するには利益を出さなくてはならない。切羽詰まった状態ではじめて利益について考えた

・会社を清算し、元社長としての個人の生活も清算した。すべてを受け入れたあと自分がどうなるのか自分で確かめたかった

・私にとって、会社は仕事をするだけの場ではなく、人生を共有する場であり、生きていく場・想いを表現する場だった。しかし、それだけでは会社は成り立たない。仕事をする場であり、利益を上げていくことが、会社が存続していくための前提条件なのだ。その優先順位を見誤っていた

・最終的な決断を迫られる。決定事項について説明する。結果に対して責任をもつ。会社の方向性を示すのが社長の役目だった