聞く力―心をひらく35のヒント (文春新書)/文藝春秋
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聞き手のプロ阿川佐和子さんの、かわいさが伝わってくる、定番の一冊。

2012年のベストセラーにて読んでそのままにしておいたので書き留めておきます。

阿川さんの、本で尽きるのはこの2点。

①女性の感覚や感性が随所に現れていてそれそのものが新鮮であること

②人はみんな自分のことを誰かに聞いてほしい生き物であること。多くの場合聞き役に徹し、聞き上手こ

そが人間関係の基本であること

以下、要旨


・どの言葉が脳みそに収められるのか、聞き手によってあまりにも違っているので驚かされる。そこが聞くことのことの面白みであって、だから人は聞き続ける


・開高さんは話し上手、城山さんは聞き上手

・相手が「この人に語りたい」と思うような聞き手になればいい

・男の酒はストレス発散とはいえず女のお喋りほど楽しいものではない

・会話に集中することを心がける、話をしっかり聞いている、という態度で臨み、きちんと誠意を示すことが、まずはインタビューの基本

・自分で「あれ?」と思ったことを率直に相手にぶつけると、思わず話の広がりにつながることも

・「私」を一つの基準に設定することは無駄ではなく、「私ならどう思うだろう」と。自分と同じであることを「正しい」とか「当然だ」と過度に思い込まないようにする

・ゴルフが上手になりたいなら、失敗しても引きずらない

・人が自分と同じ顔で、喜んだり悲しんだりするとは限らない。楽しくなさそうに見える人だって、心のなかで跳び上がるほど楽しいと思っているから。だから勝手に決めつけるのはよそうと

・本当に「お若い」ときは、誰も「お若い」なんて言わない

・お決まりの答えだと思ったら、その答えの中をグジャグジャ探って細かく分析し、しつこく食いついていけば、きっと新たなエピソードが発掘されるはず

・話を聞く。親身になって話を聞く。自分の意見と伝えようとか、自分がどうにかしてあげようとか、そういう欲を捨てて、ひたすら「聞く」こと。そうすれば自ずと、内に秘めた想いが言葉となって出てくるのではないでしょうか

・相手の発言にきちんと誠意を示すことができているか。誠意がしっかり相手に伝われば、その一言がなんであろうとも、どんな言葉を使おうとあまり関係ないかもしれない

・ネイティブアメリカンの人々も自分より歳上の人と話をするとき、若輩は顔を伏せ、決してその人と目を合わせてはいけないというしきたりがある。彼らは日本人と同じ文化を持っている

・相手の気持ちと同じになろうとしないこと。似通った自分の経験を探り出し、そのときの気持を重ねてみることは必要

・つらかった時期のことを誰かに語ることによって自分の気持ちの整理をなさった

・大事なポイントはほんの小さな言葉の端に隠れているもの。謙虚な宝物を見過ごしてはいけない

・三宅久之氏「これはこれは。また今日は一段と・・・」はいい意味に解釈をしていただける

・人の話を聞くときは、具体性というものが大事



●自分の話を聞いてほしくない人はいない
●相手の気持ちを推し量る
●「オウム返し」活用法