お金に強くなる生き方 (青春新書インテリジェンス)/青春出版社
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・資本主義社会において、お金は絶対に必要。商品はいつもお金に対して片思いをしている


・人的資本の収益率は子どもの年齢が小さいうちほど高い。(中室牧子)新自由主義的な弱肉強食の競争社会では、富裕層の子どもは幼児期から良質な教育を受け、集中して机に向かう習慣と礼儀正しさが身に付き、エリート層になるなる可能性が高まる


・佐藤は外交官という仕事でロシアに駐在し、社会のトップから底辺までを知る機会に恵まれた


・お金とは、人間と人間が商品やサービスを交換する必要から生まれたもの


・給与所得者の平均給与は414万円(男性511万円女性272万円・2013)2003年は440万円で10年右肩下がり


・企業・資本家は利益を社員には分配しない(マルクスの資本論)


・労働力の対価が規定されており、その条件が不服であれば契約しなけれないいのが企業の考え方


・マルクス以後の近代経済学は賃金を分配(企業収益の分配)と考える


・どんなに頑張っても給料の上限は決まっている


・サラリーパーソンの年収上限は1,500万円。サラリーパーソンとしてそれ以上稼ぐには経営者になるしかない。ただし、経営者になると、四六時中経営のことを考えていなければ務まらない


・500万円がひとつの壁


・正社員の上位16%とは年収がほぼ700万円以上に当たる


・300~400の層が17.4%年収300万円台が中央値


・日本の労働者の年収上位10%には年収580万円(非正規含む)


・努力は成功のための必要条件であっても十分条件ではない


・資本主義における搾取の構造。世の中の仕組み、企業や資本のカラクリをどうとらえるか


・資本主義のよい点は多くの人がそこそこ稼げてそれなりの生活ができるということ。ぜいたくを望まなければそれほど不自由を感じずに生活することができる


・大金持ちほどお金の怖さを知っている


・億万長者を維持するためには、ひとつはチャリティ、もうひとつはボランティアを通じて国家のために尽くすこと


・お金は、ある程度以上にまで蓄積されると力に変わる。すると民衆からは妬まれ、国家からは警戒される


・ビル・ゲイツのように、社会貢献、社会還元をしながら、たくみに自社の利益を確保する。社会の中で生き残っている大金持ちは上手に世間や社会とかかわっている


・日本における金融資産1億円以上の富裕層は358万1,000人(2012)人口の2.5%


・お金持ちとそうでなない人との違いは、結局「運」ただし、外に出ていろいろな人に会うことは幸運に出会う確率は高くなる


・大金持ち・富豪と呼ばれるようになるには、何かを捨てる覚悟が必要。一代で上り詰めるような人は、貧乏時代の友人や人間関係を捨てなければならない。過去の人間関係をスパッと断ち、どんどん新たな関係を築く強さがある人


・お金持ちは友達を必要としない


・中途半端なお金を持つより、家族友だち、地域のネットワークなど、強いコミュニティを持っているほうがずっと強いセーフティネットになる


・お金の大切さを知ると同時に、その限界を知ること。お金を何千万と稼がなくても、むしろそれを目指さないからこそ、幸せを求めることができる。身の丈に合った稼ぎと生活で幸せを得るためのお金の向き合い方がある。そのためにお金の本質や世の中のカラクリを知ると同時に、最低限資本の論理に食いつぶされたり、だまされたり借金返済に追われたりしないよう、マネー防衛学、マネー衛生学を知っておくべき


・「ロックフェラー回顧録」


・貯蓄率は日本は先進国の中で最低ランク (日本0.9% 米国2.4%)


・米国は小さな政府、低い税金、自由な経済活動をすることに最大の価値を置いている。自己責任が前提で、社会保障や福祉にはそれほど頼れない


・国民のお金に対する意識は国家体制、税金や社会保障のあり方に大きく関係


・インド人はお金を貴金属や宝石に換えておく。国を基本的に信用していない


・日本は高信用社会。国家や社会制度に頼ろうとする


・日本は中負担・高福祉の国。企業が終身雇用や福利厚生で社会保障の役を担っていた


・日本はバブル崩壊以降、国家財政も逼迫し、増税を余儀なくされた。少子高齢化がますます進むので税金はもっと高くなる、中負担高福祉は続かない


・これからは高負担・高福祉でいくのか、低負担・低福祉に進むのか選択する必要があるが、税金が高くなっても高負担・高福祉国家の方向に進むべき。そのほうが米国型社会より日本人に合っている


・現実は、高負担・低福祉というもっとも救いのない方向に進みつつあるのが日本の現状


・二人以上世帯における金融資産保有額の平均は1182万円(2014)だが貯蓄ゼロの世帯が全体の1/3


・できれば貯蓄は年収の2倍の金額を持っておきたいところ


・ピケティは近代経済学の分配論に基づいているが、佐藤はマルクス資本論の生産論に基づいた解釈をしている


・アベノミクスの第三の矢には実は軍需産業の拡大が含まれている。資本主義社会では、結局は倫理より儲けることが優先される


・安倍首相には、上から目線、分別のない国民から不条理な攻撃を受けているという被害者意識、そこには「自分の言うことは正しい」「文句を言わずに言うことを聞け」という権力を保持する人間に特有のむき出しになったエゴを感じる


・資本主義社会における新自由主義やグローバリゼーションは、国家の壁を取り払い、世界単一のルールにする。そういう意味では、かつての植民地支配・帝国主義も価値を拡げていくという普遍主義という点では同一


・イスラム原理主義や共産主義だけでなく、お金や経済にも共通しているのは、普遍主義的であり、価値を増殖する性質がある


・世界各国は自国の利益を最大化しようと必死


・日本は財政赤字で、国の借金は2015年3月末で約1053兆円。個人資産は1400兆円以上あるが、高齢者が貯金を切り崩して数値が逆転するのも時間の問題


・日本は国際社会の中ではまだまだ裕福な国。年収200万円でもなんとか食っていくことはできる。年収400万円以上を常時確保するのは大変、500万円以上になると実力と運も必要


・カードを使わず現金主義に徹する生活を一か月してみるとお金に対する感覚が磨かれ、自分のおおよその消費傾向がわかる


・戦前のベストセラー「日本人の偉さの研究」素養や裏付けもなく、天下国家の大きな話を吹く手合いには注意が必要。「強い日本」「美しい日本」「日本はすごい」といった美辞麗句を並べる人間にも注意


・こういう時代だからこそ大きなものを狙わず、自分の半径5メートルを見直す


・厳しい時代だからこそ、私たちは相互扶助の考えをどこかで温め続けたほうがいい。人間関係や深い友人関係


・副業で稼ぐにはいい時代


・自分でビジネスを立ち上げお金を儲けるには3つの方法しかない①他人ができないこと②人が嫌がる仕事③人が気が付いていない商売


・ビジネスで成功するポイントはひとりで、初期投資を抑えると同時にできるだけ借金をしないこと


・マルクス「商品が貨幣に変わるには命がけの飛躍が必要」


・ビジネスはまっとうな世界ではなく、その裏には人間の欲望と野心、競争とつぶし合いという修羅が広がっている。でも小さい商売ならそれらとは無縁でいられることも


・投資は誰もが参加できるがそれが危ない。実力も体力も異なる相手と戦わなければならない点で、むしろ非対称で不平等な世界

・投資には自分なりのルールをつくること


・FXはゼロサムゲームでおすすめできない


・金投資は有事に強くマネー防衛になる


・北海道の荒れ地が温暖化で耕地に変わる可能性も


・耕地放棄地も里山資本主義としていいかも


・究極の投資先は絵画


・純金融資産100万ドル以上の富裕層は米国が約1420万人、日本が約270万人、フランス約244万人、イギリス約204万人。3000万ドル以上は米国約4万人、日本約1.6万人


・投資は「余裕資金ややる」「可処分所得の半分以内で」「短期投資で一気に利益を狙わない」がポイント


・一般の人が陥りやすい落とし穴はギャンブルであり風俗


・お金のかからないリラックス・リフレッシュの方法を見つけること。ガーデニング(イギリス人・ドイツ人)


・自己投資は惜しみなく(勉強と健康、人間関係)


・情報提供者への報酬は、情報を持ってきたその場ではお金を払わず、その人がお金が入り用になったときに渡す


・自分の可処分所得がどれくかいかを把握して、その中で上手にやりくりする習慣をつけること


・住居費は4割まで


・可能であればまとまった金額を財布に入れておく。10~15万円くらい。できるだけ減らさないように生活してみる


・現金主義がよい


・財布の値段は年収の200分の1が適正?


・トイレがきれい家はお金持ち。トイレがきれいなら部屋もきれい、財布もきれいに使っている。財布がきれいな人はお金の使い方も整理されていて無駄がない


・お金が貯まる秘訣は、お金に対してどれだけ意識を向けているか、注意と関心を払っているかということに尽きる。毎日財布をチェックする人は常にお金に注意を向けている人


・「100万円自由に使えるとしたら」という質問にどう答えるかでその人となりが見える


・生きたお金の使い方とは、一生思い出に残るようにすること、自分一人のためではなく、家族や友人と楽しさ思い出を共有できるように使う。旅行というのは、それを実現する一番の形


・一万円以上の欲しいものは商品を書き出し様子を見る。一か月たっても欲しいというものなら購入する


・確定申告をすることのメリットは、自分が使ったお金の領収書を管理することになる点、確定申告で税金の仕組みもわかるはず


・お金はあくまで社会、経済、そして人生の道具であり、手段


・自分自身が何をしたいのか、どんな生活を送りたいのかという具体的な目標とイメージを描くことで、必要なお金もわかり、仕事に対する向き合い方も変わってきます


・お金とどう付き合うかは、結局自分とどう向き合うかということそのもの


・どんなに絆の強い友情に見えても、大人同士のつき合いではどうしてもお金が絡んでくる現実を認識すべき


・親しい友人からの100万円を超える貸し借りはしっかりした手続きを踏んだうえで


・世の中のいろいろな問題を見直してみると、実はほとんどの問題はお金がたくさんあれば解決できることに気づく


・お金に対する向き合い方、人生に対する向き合い方は「お金がすべて」と結論づけるか、「お金は大切だが、人生はそれだけではない」と考えるか


・お金で得られないもの、解決できないものは何か、という問いが本当に豊かな人生を生きるヒントに


・余暇の質と仕事の質は密接にかかわり合っている


・プロレタリアートではなく中産階級の時間を増やしていくことが人生を豊かに


・8割は従っても2割はあえて自分を主張する


・お金の役割は「交換手段」「価値尺度」「貯蔵」


・資本主義社会はお金を神とあがめるフェティシズムから成り立っている


・お金への欲望は、もっと欲しいという不足感、無に帰すかもしれないという不安感が生じる


・「お金のない生活、社会」「国家がなくなったら」「会社がなくなったら」「家族がなくなったら」というシミュレーションや問いを発してみるとこれまでにない新しい考え方や視座を発見する糸口に