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斉藤環

「努力することは生まれ持った才能のうち」と考える若者が増えている


・努力が足りない、ではなくて努力は才能、と考える

・努力することは個性

・才能の差を埋めるのが努力

・人は他人から評価されたい

・日本人の国民性、努力しても報われない 若者は3人に1人

・21世紀の青少年は、才能や機転によって幸福を掴む物語に惹かれることはあっても、愚直な努力で幸福を掴むような物語には不信任を突き付けている

・汗水たらして働いていれば給与水準も生活水準も右肩上がりだった一時代と、努力を重ねても未来の見通しの不透明な現在では、若者の努力観も、その努力に関連した幸福感も違っていて当然

・最近の若者は「努力」を「才能」だと考えているらしい

・彼らはこの社会にはそれほど大きな期待も展望も持っていない

・自信をはじめとする自己肯定のありようが、ほぼ全面的に他者からの承認に依存しているように見える

・自らの実存を他者からの承認に依拠する限り、若者は慢性的な不安から逃れることはできない

・承認の獲得にはキャラを立てることが欠かせないが、こうしたキャラへのしがみつきは、変化への抵抗をもたらす。つまり承認依存は努力の方向性を現状維持に固定する。それは群生秩序への適応努力として無意識化され、果てしない疲弊と努力への断念につながってしまう


土井隆義

・努力しても報われないと考える若者が増えているのに、他方では幸福感を覚える若者も増えている

・日本人の勤勉さ、その国民性は「努力したら報われる」という心性に支えられてきた

・成長期を終えた日本で、努力の成果を誰もが享受することは難しい

・新しい宿命観の下では、「努力すれば報われる」機会を社会的にはく奪されていることが、当事者には意識されにくい。それを自らの資質のせいだと思い込んでしまう。しかもそのはく奪は今日もますます拡大しつつある

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「2015年の日本経済・金融市場展望」大和総研チーフエコノミスト熊谷亮丸氏の講演。
・日本経済の動向昨年8月までが景気後退、現在は底入れ拡大期
・一時日経平均2万円越え
・好循環は継続。米国経済も好調で、好調輸出は底入れ回復見込み
・三本の矢、うち金融政策に過度な負担。財政規律の維持、社会保障の抜本的改革、成長戦略の強化が中長期的課題
・金融市場は22000円、120円半ばの緩やかな株高円安予想
・米国が世界経済をけん引し続ける、米金融システムは健全との見方
・ユーロはソブリン危機を契機により強固になる可能性
・原油安も日本経済を下支え。産油国から非産油国へ200兆円規模の資金の移転が
・実質賃金も上昇に転じる
・中国の過剰融資は900兆円を超え、200~300兆円が不良債券になる可能性も
・イノベーションキャパシティはダボス会議においても日本は常にトップ