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LINEで首相官邸から送られてきた新年の安倍首相夫妻。


これを書こうと思った元旦、天皇陛下の新年の感想が入ってきました。


「本年は終戦から七十年という節目の年に当たります。多くの人々が亡くなった戦争でした。各戦場で亡くなった人々、広島、長崎の原爆、東京を始めとする各都市の爆撃などにより亡くなった人々の数は誠に多いものでした。この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています。
 この一年が、我が国の人々、そして世界の人々にとり、幸せな年となることを心より祈ります。」




天皇陛下の切実な思いを重く受け止めたいものです。

今年は戦後70年の節目の年です。この節目の年、第二次大戦を体験した世代が亡くなりつつある今、歴史と向き合うことで日本は、日本人は再び誤った道を選ぶ危機を乗り越え、発展と平和への貢献が出来るのではないか?という仮説があります。

昨年は、日本各地も発展著しい中国韓国を含むアジア、成熟したヨーロッパなど日本国外も訪問する機会に恵まれ、出会いもありました。いろいろな人々に会って教えられると同時に、郷里とは日本とは日本人とはどういうものかを強く意識させられました。

日本人が素晴らしい面、先人の犠牲と努力で平和で豊かで安定した質の高い社会築き上げそれを保っていることは自信を持って誇って良いと思います。昨年の総選挙での戦後最低の投票率だったことを憂いてはいますが、それは政治への無関心や諦めもあるものの、日本が比較的平和で安定した社会を保っている証左でもありましょう。

また素晴らしい資質が他にもあります。それは、争い多いこの世界において、米国とはまったく別の立場で平和の仲介者となり得る立ち位置にあるのではないかということです。何故なら、日本人は、世界の三大宗教仏教・キリスト教・イスラム教に寛容で客観的立場で、また第二次大戦の敗戦国として被爆国として概ね戦争をせず平和主義を貫いてきた信頼信用があるからです。なのに、なのに。

私見ではありますが、日本人の数少ない弱点は、島国で植民地支配を受けておらず(元寇や北海道や沖縄同化の歴史はあるが)その幸運ゆえに多数の人々がインターナショナルではないところ。もう一つの弱点は、社会のリーダーにある立場であっても明治維新から第二次世界大戦から戦後の近現代史と向き合うことが必ずしも充分ではなく、システムや理念といったものに必ずしも強くないところです。

日本は繁栄を誇っていながら、何故しっくり来ないのか。豊かさ故の問題も、社会的弱者少数派に対する世間の冷たさは何なんだろう。社会の矛盾や不合理が多いのは何故だろうと思っておりました。それを解決するのは、しっかりした理念と現実に対応する行動力の両方を持つことだと信じてはいるのです。しかし、戦後の日本の発展の姿は尊敬と賞賛に値する一方、戦争を忘れようと生活向上のために経済成長に邁進し、対米従属に甘んじ、歴史とアジアに真摯に向き合うことを避け、都合の悪い歴史に目を背けてきた理念なき日本人の姿の一面ではないのか?という自責の念です。

その念は、沖縄の平和祈念公園、鹿児島の知覧特攻平和会館、ドイツメルセデスベンツミュージアム、ポーランドのアウシュビッツ•ビルケナウ博物館、リトアニアの杉原千畝記念館などの史跡、博物館を観て歴史を伝える大切さを痛感しています。

それが今のしっくり来ない日本の姿であり、歴史を向き合い乗り越えること無しに日本の本当の繁栄と独立はあり得ないのでははいかと。

戦後70年を迎える日本のリーダー安倍晋三氏は、二度の選挙で近年にない強固な政治基盤をつくりました。安倍さんは現実政治家の面があると同時に「日本を取り戻す」「戦後レジュームからの脱却」といったスローガンには、戦後の日本の歩んできた道を一部否定し、ひょっとしたらかつての「
古き良き」戦前日本に転換しようとする意図もあるのではないか。一方、安倍さんは確固たる政治思想の持ち主ではなくて、憲法改正にしても集団的自衛権の行使容認の閣議決定も米国追従の戦後レジュームの強化に過ぎないのではないか?祖父岸信介の信奉者であり、岸氏ができなかった政策を実現しその無念を晴らしたいとか、歴史修正主義者、国家主義者ではないの?安倍さんの心の中にあるその矛盾?と安倍さんをそうさせている原因は歴史にあるわけで、この節目にもう少し深く掘り下げができればと思っています。

歴史認識にしても、世界の政治体制は、国連常任理事国の体制であり、それは第二次大戦戦勝国のヤルタ・ポツダム体制そのもの(中国は中華民国→中華人民共和国となったが)から変わっていません。そこから脱却するには、どうしても彼らに向き合い迎合せず納得する提案ないし行動が日本に必要とされているのではないかと。

過去を知ることによって現在と進むべき未来が判る。

日本は素晴らしい。日本人に生まれてよかったと本当に思います。戦後70年目の節目に、近現代史をおらさいし、歴史と向き合うことは日本や世界の現状と今後の日本と私たちの生き方をきっと教えてくれるはず。

あの戦争はなぜ起こったか、どういう責任を果たし果たしてないのか、功罪とも本当は触れたくないことを含め大局的事実としての歴史認識として知っておく。

歴史の本を読む、戦争体験を聞く、今年放映されるであろう関連の映画やテレビを視る、史跡や戦争博物館に行く(今年は広島、沖縄に行きます)少し意識して学んでみようと思います。歴史を向き合うことで今の混沌とした現在と未来への答えを自分なりに掴んでおきたい。限られた時間をこれに少し使いたいと思います。今年はそういう年にしたいと思っております。