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知日派エズラ・ボーゲル氏の言葉メモ。
「日米の同盟関係は世界中の難問を解決するという役割を担ってきた。と同時にどういう国と話す必要があるかといえば中国だ。軍事力、経済力が増す中国は国際問題で日米で異なった意見を持つことが多く、中国が賛成しないと問題は解決しない」
「日本の政府、政治家が日本と世界との関係について充分戦略的に研究していない」
「日本からすれば外交的に片付いた問題と思うかもしれないが、不公平に思うかもしれないが、よい関係をつくるために、加害者側としていつまでも謝る必要がある」
「日本人の多くは悪いのは軍国主義で、一般の国民は悪いことをしなかった、被害者なんだと思っている。もちろん原爆投下などで日本人は被害者でもあるが、一方で、周辺諸国に対して加害者であるという意識が、外国人の目から見ると決定的に足りないと感じる」
「日本では広島の原爆資料館などで加害に触れた展示もあるが、一方で日本のアジア侵略を正当化する靖国神社の遊就館などの展示もある。ドイツではありえない」
ジャパン・アズ・NO3のなった日本に対し不公平なようですが、「謝り続けるしかない」と氏は語っています。「慰安婦問題も南京事件も、国際的にはアンウインナブル・ディベート」だと。
日本人が戦後、米国を中心とする占領政策に甘んじつつ、冷戦の勃発による占領政策の修正。その中で自ら戦争の総括をしてこなかったこと。戦争の責任を軍国主義とA級戦犯に集約させたこと。(これは日本人の認識でもあり、戦勝国やアジアの妥協点でもある)その中で、最高責任者の天皇と、日本国民自体の責任があいまいになってそのまま今の状態にある、と言えるのでしょう。
それを解決するには、日本は正しかった、的な歴史観よりも歴史的事実、戦勝国によって動かされてきた戦後の世界の歴史を大局的に理解し、やはり戦争を知らないからこそ戦争を理解し、戦争に向き合うことが必要なんだろう、と私個人は思います。