岡野八代
「国家は個人の尊厳を守るためにあるという憲法の大原則は、歴史的、社会的に不利な立場に置かれてきたいわゆるマイノリティにとって特に重要なものです。その多数派に対抗するセーフティネットとも呼び得る憲法を多数派に有利な過半数で改正しようとする発想は、憲法とは相容れません」
「残念なのは、いまや護憲=頑迷な保守というマイナスイメージがすっかり定着してしまったことです。左派、リベラルといわれる勢力はいつから、こんな保守レッテルを貼られてしまったのか。このイメージを払拭する必要がありますが、本当に難しいテーマです。」
宮崎駿
「政府のトップや政党のトップたちの歴史感覚のなさや定見のなさには、呆れるばかりです。考えの足りない人間が憲法なんかいじらないほうがいい。本当に勉強しないで、ちょこちょこっと考えて思いついたことや、
耳に心地よいことしか言わない奴の話だけを聞いて方針を決めているんですから」
柳沢協二
「何が侵略かわからないけれども憲法を変えよう、などというのは、もうモラルの崩壊です。なぜなら二度と侵略をしないという憲法を持ったからこそ、他国は戦後に日本を信じたはずなのですから」
「逆に改憲などして戦争放棄の理念を捨てたら、何事も平和的姿勢で臨むという自らの優位性を捨て去る結果になり、安全保障という観点から見て好ましくない結果を生むでしょう」
巴里夫
「日本は清算しないといけない負の遺産を山ほど抱えているから、他国から100年単位で非難され続けても仕方ないですよね。だから風化しないように伝えていかないといけないんです」
中島岳志
「自民党がリスクの個人化・パターナルという日本型ネオコン路線を突き進む中、民主党はリスクの社会化・リベラル保守を基軸に理念を変えていかなければならない」
「左右の壁を越えて、安倍ネオコン政権に対峙する成熟社会の枠組みを築くべき」
佐高信
「栗栖弘臣元統幕議長が「自衛隊は国民の生命、財産を守るものだと誤解している人が多い。政治家やマスコミも往々この言葉を使う。しかし国民の生命、身体、財産を守るのは警察の役割であって、武装集団たる自衛隊の任務ではない。自衛隊は国の独立と平和を守るもの」ならば個々の国民から見れば、自分たちを守ってもくれない自衛隊はいらないということになる」
三輪明宏
「日本は私たちは原爆を持ってないから、あなたたちも原爆持つのおやめなさいって言う資格が唯一ある国なんですよ」
佐藤優
「仮にエンターテインメントの世界であったとしても、ナチスを肯定的に評価したと受け止められる発言を公共圏で行ったならば、欧米やロシアで顰蹙を買う」
「自民党の国会議員で、歴史修正主義的見解を表明する人が少なからずいる。その人たちの歴史認識の特徴は、無意識のうちに独自のプリズムを通して歴史を構築していることだ。すなわち、過去の出来事の一部を拡大し、別の部分については黙殺する。そして、実証性が希薄な物語としての歴史に固執する」
「参議院選挙後、自民党の政治家は、無意識のうちに「われわれは、パワー・エリートなので、国民の統制に服する必要はない」という認識を抱き始めている。それが麻生発言で顕在化した。近未来にパワー・エリートの実証性が希薄な歴史認識が深刻な問題を引き起こすことになると筆者は見ている」