7/19


日曜日は参議院議員選挙です。

今回は自公与党の圧勝予想がされている中、私もお世話になり教えていただいている、与野党の政治家のお知り合いの前で申し上げるのは失礼な部分もあろうかとは存じますが、選挙後の不安を持っている有権者の一人として書いておこうと思います。



あくまで私見ですが、今回の選挙の争点は


1..経済(景気)と財政(消費税+社会保障)問題

2.TPP問題

3.原発とエネルギー問題

4.領土・沖縄などの外交・安全保障問題

5.憲法改正問題


こうした5つの問題に対して自分たちの考えと近い政治家・党に投票することが肝要だと思ってます。


5つの問題についてはそれぞれ次の懸念を持っています


1.アベノミクスは昨年末からの世界経済の変調の流れにあり、楽観視できないこと、消費税率UPは国内消費を停滞させる危険性

2.TPPは+-あるが米国の世界戦略の一環であり、これに単純に乗ることに対する懸念

3.原爆で被爆体験のある日本が平和利用の名の下、理念でも現場でも失敗した原発をどうしていくか、それに代わるエネルギーをどうしていくか、環境エネルギー・国民生活と経済をどう両立させていくか

4.出口が見えない領土問題と行き過ぎたナショナリズムと紛争の危険性

5.アンフェアな96条改正問題と国権強化、公の秩序の拡大、国民の権利制限に向かう危険性のある自民党憲法草案



今回の争点は 主たる内容は「アベノミクス」と言われる政権交代後の経済状況に対する評価と今後の見通しです。そのウエイトが大きくてあとの重要な問題への議論が低調になっているように思われることが残念です。


私は日本人が育てるべき政治家の資質は次の三つあると思っています。


1.社会・国・民主政治へのあるべき姿を描く理念を持っていること

2.しっかりした歴史観(近現代史の客観的事実)を持ち、これからのアジア時代・米中超大国時代にきちんと対応する視点を持っていること

3.日本の権力構造(政官業+米)を改革する視点を持っていること


です。これらを政治家が持っているかどうかを見極める眼を有権者として持たなければなりません。


民主党政権は、1.2.3.の問題に対して挑戦をしてきたのだけれど、結果的に打ち破れずに敗北してしまいました。日本の保守政治=自民党政治は日本の権力構造そのものであり、その構図が日本の高度経済成長と世界第3位の経済大国を築き上げました。その反動と問題点、すなわち日本のNEXTが見いだせない不安な状況今出てきているのだと思います。


自民党政権が勝つということは、日本の権力構造が根本的に変わらないことを意味していて、それを変えるには、どうすべきなのかの答えが私的には見いだせていない状況でしょうか。


私は、経営者の端くれですから、公共の秩序、組織の構成員の一貫した方向性が大事だということは痛いほど解っている、つもりです。だから自民党の憲法に対する考え方の意図も解るつもりです。


しかし、ジャーナリストになり損ねた社会批評家としての立場はやはり、民主主義とは、多数決を重要視しつつ、相手を思いやり、少数派や弱者の権利を守ること。


それはやはり権力者・強者が自分たちが必要なリーダーシップをとりながらも、それを絶対視して押し付けるようなことはしてはならないし、させてはいけない部分もあるのだ、という矛盾について自問自答してきました。


そんなことを考えながら、戦略的に投票に行こうと思ってます。