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この度、プロ野球読売巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄氏と、巨人や大リーグ・ヤンキースなどで活躍して昨年引退した松井秀喜氏が国民栄誉賞を受賞されました。おめでとうございます!


お二人の実績、人格は賞にふさわしいことには一点の曇りもありません。時の首相が誰であろうとそうすると思います。また、時期もちょうどよかったのではないかと思います。


ただし、権力の裏側や物事の本質を観察する癖のある私としては、支持率好調で、世間の賛同を得やすい人選と政治的基盤を盤石にしたい安倍首相の政治的意図を感じずにはいられません。


安倍政権はこれからの経済成長や強い日本のリーダーとして、これまでの閉塞感を払しょくし、期待感を持たせる意味においては日本の政治・経済・社会のターニングポイントになる可能性がある一方、復古的な思想やその理念ってのは私とは対極に立つ「敵」になるかも知れないから。


また、長嶋氏はまさにミスタージャイアンツの実績に相応しい方である一方、「終身名誉監督」という役職には違和感を覚えるものです。組織で創業者や中興の祖を称えて名誉職を与えることはよくあることですが、人間死ぬまで絶対というものはあり得ない物事の本質からすれば、これも読売ジャイアンツの政治的意図があるのかなあ。普通の人格者なら、その功績を受けるとしても「終身」とか「名誉」という称号が果たして必要なのか、と考えさせられます。


何度も申し上げる通りですが、お二人の功績と国民栄誉賞への疑問ってのは一切ありませんが、こういう一面もある、ということを常に陰と陽のごとく気に留まったときに書き留めておきたかったのです。