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帰国しましたが、寒い(--;)
他ではどこでも寝れるんだけど何故か国際線機内では寝れん(--;)国内線では寝れるのに(笑)
帰国した日は「憲法記念日」。
最近改憲論議が政界で盛んなのは、夏の参議院選挙において、与党と改憲会派が勝利する可能性が高いから。
しかしながら、改憲が実現したとしても、日本人の生活はそう大きくは変わるまい。それは理念や生き方に関する部分だから。
理念は個人個人違うものでもあったとしても、政策面は妥協点が見出したりできるものです。
しかし、今回の問題は先日触れたように憲法96条の改定によって、改憲のハードルを下げようとするもので、これに関しては改憲派からも懸念の声があがっています。
小林よりのり氏
「憲法は、権力者の都合で安易に改正できないようになっているもの。96条改正は立憲主義の破壊」
小林節氏
「権力者は常に堕落する危険があり、歴史の曲がり角で国民が深く納得した憲法で権力を抑えるのが立憲主義。だから憲法は簡単に改正できないようになっている。96条から改正というのは、改憲への裏口入学で邪道だ」
ブログでは、政治的なコメントは、与野党の政治家とのお付き合いや政治的スタンスの異なる取引先との関係もあり、できるだけ控えたいと思っていますが、憲法記念 日だからいいでしょう。
自民党の憲法改正案は、
自衛隊合憲化だけでなく、国旗・国歌の尊重、家族助け合いの義務、憲法尊重義務を国民に課している内容となっています。
国民が国家や権力者縛る近代立憲主義に立つものとは異なり、国民を統治するための憲法となっているところが、やはり政治学を学んできた私としては気に入らない。
自民党の立場は理解しているつもりです。2009年に民主党が大勝して、リベラルに政治的スタンスが移ると、その対抗軸として保守色の強い政策になるのは必然でもあるし、もともとはこの憲法が「占領憲法」であるという歴史的な側面とともに、21世紀になって日本を覆っている閉塞感があるから。もう少しは国のことを考えろ、と思う気持ちもよくわかるのです。
私も経営者の端くれですから、会社のために、少しは考えろ、っていう経営者の気持ちは国会議員にも通じるものがあるから。
しかし、自衛隊合憲化は、現憲法下で実質解釈改憲がなされているわけですし、本来この憲法が持つ第2次世界大戦の大きな犠牲への反省に立った、「戦争放棄」はやはり、戦争なき世界の理想に向けた少なくとも評価されていい理念には違いありません。
また、国旗国歌の尊重ってのは世界的な常識でもあり、当然だとも思うのですが、それを憲法に組み込むのはどうか。愛国心ってのは、強制されるものであってはならないし、それは健全な民主主義のあり方ではない。国の言うことに黙って従え、でもいかんのですね。かつて、歴史を変えた人々は、反体制の人々です。織田信長にしても、坂本龍馬にしても。憲法の言う「公共の福祉」や自民党案の「公の秩序」に理解を示すことが必要ですが、表現の自由、思想の自由は尊重されないといかんのです。
家族助け合い?それもその通りなのですが、法的に尊重されるべきは個人であって、家族ではありません。家族は人的なつながりのひとつのあり方であって、21世紀の多様な価値観の共存の中、人と人とのつながりは家族だけでなく様々なあり方があるはずなのです。
ということで、私はリベラルな側からの改憲には賛成なのですが、理想や理念を後退させる改憲、ましてや改憲のハードルを下げるなどもっての他、だと思っているのが私の私見です。
でも、国民的な関心が薄い中で、憲法論議をすること自体はその機会が与えられようとしているのは評価すべきだと思います。いずれは、国民投票まで行くかも知れないのだから。