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三國連太郎さんが亡くなりました。


息子の佐藤浩市さんは息子。


会見で

「(亡くなったと知ったとき)悲しいという思いはなかった。僕と彼の間に介在したのは役者という言葉だけ」

という言葉は、


三國にとって佐藤は3人目の妻の子で離婚。佐藤は離婚後、母親に育てられつつも、父の力に頼らずに父と同じ俳優を目指したという親子の境遇の複雑さを現しているように感じます。


「美味しんぼ」での父子共演でも記憶に新しいところ。


同じ仕事をして、役者として考え方は違ってもどちらも一流として評価を得ていることは立派です。


どこか、突出した才能を持った人は、家庭だったり、人間関係だったり、生活観念だったり、

どこかが抜け落ちているところがある場合もあります。天才よりも平凡な常識人の方が付き合いやすいことも言えるでしょう。


三國さんは、役者を人生として、それに集中し、個人としての妥協を許さなかった人としては、ホントの職業人、プロフェッショナルだったのでしょう。それで父子の縁や情を排しても、役者としての縁が繋がっていればいい、と。そういう人生も確かにあるかも。



私も同様。親父と同じ仕事をさせていただいて、

親父のこころの内面をお互い話する機会はなかったけれども、

絶対親父にかなわない部分と親父と同じ過ち(命を削って早死にしたこと)は犯さない、と誓う部分と、改めて思ったのでした。