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世界史をつくった最強の三〇〇人 (星海社新書)/講談社
¥882
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歴史に学ぶことはとても大事なことで、

故人の過去の成功と失敗、栄光と挫折、光と影、は人間としての成功や幸せ、生き方という人間そのものを教えてくれます。


こうしたらうまくいく、というよりもこうしたら失敗する可能性が高い、と教えてくれるのは経験もさることながら歴史の教訓なのですから。

歴史に造詣が深いことは自分の人生から危機を救ってくれるかもしれない保険となる、かもしれないのですから。


最強の300人ではなくて実際は324人なのですが、著者が興味をそそられる世界史に名を残した人物ですから、独断と偏見とエピソードやゴシップが多いから楽しいのです。


でも、だからこそ歴史の教訓が大局的に学べる点で世界の歴史の入口の入口となる本ですかね。


ということで、本書から学んだ「歴史の教訓」を。


・旧王朝の歴史は新王朝によって都合よく、場合によっては事実に書き換えられる

・独裁者は善良でも悪辣でも身内に甘い

・優秀な教育者は得てして社会に適合しない

・結婚によっても歴史は変わる

・覇王は罪に悔いて宗教に走る

・人は道徳ではなく利によって動く

・独裁は民衆に望まれて登場する

・強敵に勝ったあと伏兵に足をすくわれる

・名君は後継者に悩み、名君は二代続かず、その後継者は暴君も多い

・日本は古代から一貫して外交ベタ

・特権階級の特権を奪う改革を実行することは時の権力者が特権階級である以上難しい

・功臣は身内に謀殺される

・歴史上兄弟の争いは日本では兄が勝つ場合が多く、中国は弟が勝つのが目立つ

・偉人の功績と行動は必ずしも一致しない

・王が宗教と建築にはまると国は衰退する

・歴史に学ぶことは体験に勝る

・破壊者と創造者は紙一重

・名君であり続けることは難しい

・成り上がり者が粛清に走ることは歴史の悲しい法則

・世の中金を持っているものが強い

・人間は最善の選択をするとは限らない

・風邪は万病の元。英雄は最盛期の直後に病気や戦死や謀殺で非業の死を迎えた人が多い

・天才は生活者として落第が多い

・正直者に政治家は務まらない

・本当に偉大な業績を残した人は自伝なんか書かない

・失脚した独裁者は貶められる

・幸福な皇帝はあまりいない


世の中ではホントに大事なこと、ホントに身になる法則こそ隠されて表に出ないもの。

でもこれらは人間の心理というものが古代から根本的に変わらない以上、歴史に学ぶことは、

人間に学ぶこと。その中で世の中のホントのこと、身につけておいた方がいいことがわかるというものですね(^J^)