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【ネタバレ注意!】
- 「利他」 人は人のために生きる/小学館
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瀬戸内
・私は法話ではいつもひとつのこと「思いやりの大切さ」しか言っていない。思いやりと言うのは「想像力」。
想像力を育てるには、一番いいのは本を読むこと。本を読むと想像力ができて、自分以外の人がどう思っているのか、何に悩んでいるのかがわかってくる。その「思いやり」は「愛」になる。
・失恋した人の悲しみも、貧乏のつらさも、それをしたことのない人にはその悲しみやつらさはわからない。簡単にわからないからこそ、もっと想像力を使って相手をおもいやろうとしないといけない。全部理解することはできないと自戒しながら、ちょっとずつそのつらさを理解しようと思うことが大事なんです。
・日本人は敗戦の経験からお金やモノといった目に見えるものが大事になった。でもほんとうに大事なもの、人間が生きていくにあたってほんとうに大切なものは目に見えないものです。その目に見えない大切なものの大切さを学校でも家庭でもきちんと教えていない。目に見えないものというのは、恐ろしいものであると同時に、尊いものだから。
・天台宗では「忘己利他」という言葉があって、「好事は他に与え、悪事は己に迎え、己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」これが出家した者の義務なんです。
・贅沢なこと、無駄なことをいっぱいしていて、断捨離といって捨てることがいいことだなんていうブームもあるみたいですがこれこそおかしい。もったいないと思ってなんでもとっておきます。
・心の問題で言えば。今ほど暗くて悪い時代はない
・幸せとは、健康で心が自由であること。
稲盛
・生きていく気力を奮い起こさせることが、真の愛。
・物事を損得勘定で儲かるか儲からないかの判断基準だけで進めている経営者が多いけれども、それだけでは顧客や従業員へのほんとうの信用や納得は得られない。損得ではなく善悪という判断基準でやっていこうと考えました。
・人は歳をとるごとに「利己」や「我欲」に溺れやすくなります。
・直接自分のことで祈るのではなく、社会のために、人類のために、隣人のために祈る人は必ず幸運がめぐってくる気がします
・地球の限界がすぐそこに来てしまっている。だからこそ、お釈迦様が言われた「足るを知る」という考え方が、今こそ必要だと思います。その実践のためには「忍辱」(にんにく)耐え忍んで我慢することで、もう少し心安らかな穏やかな社会に変えていけないかと思うのです
・心が自由とは何にも執着しないこと
・JALの再建に関して
人間とは、というところから始まって、32,000人の残った社員みんなが、ほんとに上司や幹部の言うことに納得して、心の底から協力しましょうという気持ちにならなかったら再建はできません。そのためにはまず経営幹部がもっと謙虚になって学び、もっと裸になって部下の人たちに接し、あるべき姿を訴えていかなyかいけないんだと
・JALの幹部社員の話
いや会長、大変失礼ですが、子どもに教えるようなことを会長から言われて、最初はこんなことぐらい知っていると思っていたんですけれども、ずうっと聞いているうちに、実は自分はなんにもわかっていなかったんだと気がつきました。でも言われてみれば自分は人間としてまったく成長してなかったと思うし、もっと早く聞いていたら人生も変わったかもしれない、ましてやJALはつぶれるようなことにはならなかったかもしれない。このような考え方、哲学は大変大事なことですから、明日また職場に帰ったら部下たちにも同じことを話ししてみようと思います。