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JALの業績がV字回復しつつあります。

2010年経営破綻から丸2年を過ぎ、再建のために会長として迎え入れられ、「名誉会長」に退いた京セラ創業者の稲盛氏の指揮のもと一定の成果を上げたことにはなるのでしょう。


新会長・社長の下、今年中に再上場を目指しています。



JALの再生には稲盛氏による「京セラ流」の経営手法が取り入れられたようです。


社員の意識改革、「アメーバ経営」と言われる部門別収支管理、徹底的なコスト管理などとともに、会社更生法による債権放棄やその一環としてのリストラ・整理解雇、不採算機や路線の整理などの大ナタを振るったこともあったようですね。


それが結果的に、

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にあるような(フィクションであるがJALの実話を基にしている)この「物語」にある体質からの脱却を図りつつある成果なのだと思います。



「JALグループ企業理念とJALフィロソフィ」はまさしく稲盛・京セラ流ですが、確かに内容は学ぶべきところがありそうです(^。^)

以下、転送---------------------------------

JALグループは、全社員の物心両面の幸福を追求し、

一、お客さまに最高のサービスを提供します。

一、企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献します。

 JALグループに集う、経営陣を含めた社員一人ひとりは、日々、人生や生活をかけて懸命に働いています。その私たち社員が「JALで働いていてよかった」と思えるような企業を目指さなければ、お客さまに最高のサービスを提供することもできませんし、企業価値を高めて社会に貢献することもできません。そのような考えに基づいて、企業理念の冒頭に「全社員の物心両面の幸福を追求する」と掲げています。

 従って、私たちは、経済的な安定や豊かさに加えて、仕事に対する誇り、働きがい、生きがいといった人間の心の豊かさを求めていくとともに、心をひとつにして一致団結し、お客さまに最高のサービスを提供できるよう、必死の努力をしていかなければなりません。

 次に「お客さまに最高のサービスを提供する」とありますが、これは、お客さまに世界一の安全性、定時性、快適性、利便性を提供するということを意味しています。

 最後に、「企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献する」とありますが、これは、私たち全社員が、強い採算意識と不屈不撓の精神をもち、公明正大な方法で努力を重ねて利益を上げ、株主配当、納税、社会貢献等を行うことにより、社会の一員としての責任を果たすということを意味しています。

 JALグループは、この企業理念を普遍的な経営の目的、経営の基本とし、「JALフィロソフィ」の実践を通じてその実現を目指していきます。


第1章 成功方程式(人生・仕事の方程式)

人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

第2章 正しい考え方をもつ

人間として何が正しいかで判断する 美しい心をもつ
常に謙虚に素直な心で 常に明るく前向きに
小善は大悪に似たり、大善は非情に似たり 土俵の真ん中で相撲をとる
ものごとをシンプルにとらえる 対極をあわせもつ

第3章 熱意をもって地味な努力を続ける

真面目に一生懸命仕事に打ち込む 地味な努力を積み重ねる
有意注意で仕事にあたる 自ら燃える
パーフェクトを目指す

第4章 能力は必ず進歩する

能力は必ず進歩する


第1章 一人ひとりがJAL

一人ひとりがJAL 本音でぶつかれ
率先垂範する 渦の中心になれ
尊い命をお預かりする仕事 感謝の気持ちをもつ
お客さま視点を貫く

第2章 採算意識を高める

売上を最大に、経費を最小に 採算意識を高める
公明正大に利益を追求する 正しい数字をもとに経営を行う

第3章 心をひとつにする

最高のバトンタッチ ベクトルを合わせる
現場主義に徹する 実力主義に徹する

第4章 燃える集団になる

強い持続した願望をもつ 成功するまであきらめない
有言実行でことにあたる 真の勇気をもつ

第5章 常に創造する

昨日よりは今日、今日よりは明日 楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する
見えてくるまで考え抜く スピード感をもって決断し行動する
果敢に挑戦する 高い目標をもつ



---------------------------------転送おわり


稲盛氏を盲目的に信奉しているわけではありませんが、結果を残したプロセスには学ぶことがありそうですね。

JALファンとしてはお客様のために今後も邁進してもらいたいものです。



あとは、稲盛メモメモ。



スコット・F・フィッツジェラルド

「一流の知性とは、二つの相対立する考えを同時に心に抱きながら、しかも正常に機能し続けられる能力である」

"The test of a first-rate intelligence is the ability to hold two opposed ideas in the mind at the same time, and still retain the ability to function."


相反する両極端の性格を併せ持っていて、しかも正常に機能させることを(経営者は)要求される。


「人生を意義たらしめるのは、まさに心を高めることにある」

「売上を極大に経費を極小にするのが経営」

「因果応報の法則は厳然としてあるということを頭に入れて生きるべき」

「六つの精進とは 

布施 善行、利他行を積む

持戒 毎日の反省を行う、謙虚に足るを知る

精進 誰にも負けない努力をする

忍辱 耐え忍びつつ、世は無常なのだからこそ感性的な悩みをしない

禅定 1日に1回は心を平静にすること

智慧 悟りへ到達すること


「青春時代はには、誰もが強い反抗心を持っていますが、親をはじめ人生の先輩から教わったことを絶対に忘れてはなりません。年を重ねていくにつれ、年長者から教わったことを人生の羅針盤として思い出せるような準備をしておくべき」


「意識して反省する習慣をつければ、自分の欠点を直し、自らを高めることができる」


「人間が働くのは生活のためだけではなく、魂を磨き、人格を磨くことにある」


「考え方とはどこを目指すかによって変わってくる」