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野田佳彦 氏が民主党新代表に選ばれ、
菅直人 首相が辞任します。
またしても、小泉純一郎氏以降、正月を首相で二度迎えた人のいない日本の政治ですね。
菅直人氏は、首相としては珍しく、官僚出身でも経済人出身でもなく、市民運動出身の政治家です。
市民の立場を代弁する生粋の政治家って日本では今までホント居なかったのですから。
ちなみに、鳩山・菅は政治家としては珍しい理系学部出身ですね。
氏は厚生労働相時に薬害エイズ問題で、官僚の抵抗?を排して、国の責任を認めたリーダーシップが話題となり、民主党の創業メンバーとして名をあげ、結果として首相になりました。
そういう意味では貴重な存在だったのですが、こういう立場の首相が出ることは今までもなかったし、これからもそうあることではないでしょう。
政治とは、国家としての理念+税金の徴収と分配の考え方によって動きます。
民主党政権はどうも受けが悪くて
私のまわりの経営者や経済人は民主党政権時代を支持しない層が多数派のように見えます。
それは、民主党の支持母体は連合を中心とする労働組合だから。
今世紀になって、日本の可処分所得は少しずつ下がり続けていますから、分配の論理は必要なのですが、家計同様、経済活性化をどうするかの答えを政治が持っていないことにつきます。それだけ日本の停滞感への答えが出ていない苛立ちがあるようにも思います。
極めつけは東日本大震災。
緊急対応への要望に政治が応えきれることはもともと難しいけれども、満足いく対応とはとてもいえなかったでしょう。
植草一秀 氏の言を借りれば、
そもそも自民党政権の問題点は
①対米隷属関係
②官僚利権
③政治と大資本の癒着
でありました。
①②③によって日本の高度成長を達成した原動力であり、副産物であったものを(これは自民党のその時代の功績でもある)
時代環境に合った転換を図る。それらの問題から脱却することが国民の願いであったから政権交代が実現したとも言えるでしょう。
民主党政権誕生の意義があるとすればそういったところにあって、「政治主導」「国民の生活が第一」という理念に繋がってきていました。
ただ、平成以降の停滞(といっても輸出環境が良くてGDPはそれなりに伸びてきた)は、日本の政治が高度成長期からの転換に環境適合せず、構造転換を図ることを結果としては怠ってきました。
小泉政権だって、世界経済の流れや日本の構造問題を理解していても、根本的な解決を図ることが出来たとは言いがたいですし、結果的に金融危機への未対応や格差拡大、所得減少を招いた部分もあると思われます。
いずれにしても、菅政権は
