8/15
手塚治虫展に行ってきました。
奇しくも、終戦記念日でしたね。
有名な話なんでしょうけれど、氏が漫画家を志したのは、医者になるか迷ったときにお母さんに相談して「自分の道は自分で決める」を諭されたことによるそうですね。
そう、自分の意志で自分のことを決める人生を歩みたいものですね。
好きなことをライフワークに出来ることは理想の生き方ですし。
地球・自然・人類・命・愛・戦争・国家・正義・・性・・・
そういった重要かつ重いテーマを
氏は形而上学的にそれらの本質を追求したかったのでしょうし、子どもから大人まで感じて欲しかったのでしょうね。
そういう哲学を持っている人の作品は、人々に訴えかけていく力が大きいわけですね。
それぞれの道の中で骨太の思想を感じる人や作品に出会い、見極める眼を持ちたいものです。
ただし、早く亡くなったことは医者の卵でありながら作品のために体を酷使した結果でしょう。
物事の本質とともに、そうしたパラドックスを感じた一日でした。
では、氏の名言集にて。
「終始一貫して僕が自分の漫画の中で描こうとしてきたのは、次の大きな主張です。「命を大事にしよう!」
「親の暴力が一概に悪いとは決して言わないが、子供が納得する暴力でなければならない。子供が親の予想以上に高い判断力を持っている事を、まずは理解しなくてはいけない。」
「誰でもやがては死んでいくこと。
寿命には限りがあること。
一生の間に精一杯の生活をすること。
そして他人の生命をおかさないこと。」「生命とは」
「根底にあるものは、人間への、地球への愛です。愛こそ、マンガで作り出せる、メッセージの根元でなければならない。」
「進歩のみを目指して突っ走る科学技術が、どんなに深い亀裂や歪みを社会にもたらし、差別を生み、人間や生命あるものを無残に傷つけていくかを、描いたつもりです。」(「鉄腕アトム」)
「人間は、果てしなく賢明で、底しれず愚かだ。この壊れやすい地球に対してどう対処するのかは、ここ百年くらいで選択が決まる。でもこれは、やり直しのきかない、一度限りの選択になるだろう。」
「最後まで努力をするってのが、本当の生き甲斐ではないでしょうか。」
「正義」の名のもとに、国家権力によって、人々の上に振り下ろされた凶刃を、ぼくの目の黒いうちに記録しておきたい。」
「合理化はゆとりや遊びの空間を消して、むしろ人を遠ざけることになります。」
「反戦だの平和だのの政治的なお題目では、子供はついてこない。率先して生命の尊厳から教えていく姿勢が大事。」
