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中国人は信用できない、とはよく日本人ビジネス関係者で耳にされることでありますし、

政治的な立場の違いから、隣国へのやっかみなどからいい感情を抱いていない日本人も多いことでしょう。


でも政治的な立場って、国益をお互い守ろうとする力が働くわけですから最初っから合うわけはないのです。

だから対立するのは当たり前でし、お互いの意見を主張し合い、自国に有利に取り計らうことは当然です。

かといって、険悪な雰囲気は結局国益を損なうわけですから、そこで一方的譲歩にならない範囲の妥協が生まれる、といったところでしょうか。


中国は、何だかんだ言っても歴史上、産業革命と資本主義、共産主義政策の一時期を除いて常に世界の最先進国であり、最大のGDPを叩き出してきた国でした。それが今世紀、米国の力が相対的に弱まることと同時に、中国が歴史の王道に戻ることにいずれなるのでしょう。だから、やっかいな隣人とうまく付き合うことが必要なのです。


私は、まだまだ海外での仕事を成功させているわけではありません。商売相手としてはとてもではないけれど主導権を握れるわけながいのですが、それでも中国への輸出は定期的に続けられています。


中小企業にとって「小さく外国に出る」ことは、逆に本業を国内の地域だけで行うリスクの軽減になるのです。

これはまた触れる機会もあるでしょう。


ビジネス上で

実際に会ってみて交流してみたらわかることも多くありますし、多くは食わず嫌いであることは分かります。


ただし、騙される可能性があること、ビジネスに大きなリスクを伴うこと、その根元にある中国人の考え方を理解することが大事なのです。


先月、参加させていただいたメンバーのひとりから、中国レクチャーを受けました。


それは、中国人は「義」の思想があるということです。


中国人の「義」の思想とは


①他人の信頼を裏切らないこと

②自分の身は自分で守ること


だというのです。

当たり前のことでしょうけれど、その中身が日本人と全く違う。


国家が度々転覆してきた中国の歴史を見ると、「信用」に対する解釈・質が違うのだと。

これは、大陸的ですが、中国人は常に戦う世界の中で生きていて、リスクヘッジを常にしておかなければならない。


「ビジネスでは、他人を騙す。でも人間は騙さない。」これは日本人も多かれ少なかれ思っていてやってることですが中国人は命をかけて、しかも徹底されているということなのです。


ということは、一般的に「中国人は信頼できない」と思っている日本人は多いと思いますし、私もビジネスでは手強いと思っていますが、実のところは信頼関係をきちんとしかも長年構築することが出来たら、中国人は決して裏切らない存在となる、ということなのです。


人間は、自分をスタンダードと見て他人も外国人もそれとかけ離れている人とは相容れないと思いがちです。

これは、無意識に相手に自分に合わせろ、と要求するととらえてもおかしくありません。そうすることは相手に失礼になりかねない。ホントのところは相手のスタンダードを理解して、自分のスタンダードとの違いを認識し、ある部分取り入れることが必要なのではないだろうか?と問われました。



あ、その通りだ、と私の人生哲学にも合致するんです。



人間をわかること、相手のスタンダードを心底理解しようと努めること、
そうすることが、他人も外国人ともビジネスでもうまくいくための正しい考え方の第一歩になるのですね。


ホントいいことを教えてもらいました。

苦労されて、中国で仕事をされている方の経験から来た渾身の言葉でした。感謝。