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毎日小学生新聞編集部に小学生から原発に関する様々な意見が掲載されている、ということで転載します。
以下転送→
◇男子児童からの手紙の要旨
突然ですが、僕のお父さんは東電の社員です。(原発事故や計画停電についての東電の責任を指摘した毎小の記事を読んで)無責任だと思いました。原子力発電を造ったのは東京電力ですが、つくるきっかけをつくったのは、日本人、いや世界中の人々です。発電所を増やさなければならなかったのは、日本人が夜遅くまでスーパーを開けたり、ゲームをしたり、無駄に電気を使ったからです。中でも原発を造らなければならなかったのは、地球温暖化を防ぐためです。温暖化を進めたのは世界中の人々です。そう考えると原発を造ったのは、東電も含み、みんなであり、みんなも無責任であるといえます。
◆ぼくは、東電がまちがっていると思います。人々が大量に電気を消費するから原発をつくるしかなかったというのは、いいわけにしか聞こえないと思います。
安全だといい、人々をだまし、古くなった原子炉をうごかしつづけてきたことにより、事故が起こってしまったことも問題です。(男子児童の)手紙には、原子力にみんながたよっていたから事故が起こってしまったという感じで書いてあったけれど、それは東電の人たちが、福島の人たちに、道路をよくしたり、補助金を出したりして、たよらせるようにしむけたのだと、ぼくは思います。(京都府・小6)
◆私は、原発事故にかんして国民全体に責任があるという考え方には反対です。電気の無駄使いについては責任があるかもしれません。でも、私たちは(原発の)危険性についてどれだけ知らされていたでしょうか? 学校で習ってきたでしょうか?
むしろ、学校の掲示板に、原発はクリーンなエネルギーで、安全で不可欠なものだというポスターがはってありました。そうしたポスターや作文の募集もありました。それをしたのは、東京電力と国です。そんな教育をうけた私たちが、原発はあぶない! つくらないほうがいい! という意見をもつことができたでしょうか。これからみんなで話し合って、大人が何を間違えたのか、を考えていく必要があると思います。(神奈川県鎌倉市・小5)
◆私の友達に、お父さんが東電で働いている子がいます。
前は、明るくて文武両道で、みんなから好かれるすっごく良い子だったのに、今は不登校ぎみで、私を含む数人としか話しません。どうして、何も悪くない彼女がいじめられるのでしょう。
原発は、人の役に立ちますが、今回のように人を傷つけることもある「もろはのつるぎ」です。今回の地震は1000年に1度の大地震。せめて新しい発電方法が見つかるまで、原発を批判しないでください。(M)
◆僕は(男子児童の)意見に一番共感を覚えた。なぜなら、僕の母は経済産業省に勤めているからだ。原発事故の問題では東京電力だけでなく経産省も批判されている。母も加害者という意識が強く、とても申し訳ないと思っているようだ。
確かに、国や東電の責任も大きいが、電気を日々の生活で大量に使っている国民全員、いや世界全体の責任でもあると主張したい。
(東京学芸大付属小金井小・6年)
◆僕のお父さんも東電の社員です。お父さんが原発に行くときは、とても心配です。たしかに東電にも責任はあるけど、全面的に東電に責任をおしつけているのはすごくいやな感じです。
責任をとらないといけないのは、国だと思います。国と日本人が便利を求めているから、原発が必要とされたのです。(横浜市立汲沢小・6年)
←転送終わり。
非核三原則と核の平和利用という名の原発推進は日本の国策でした。
毎日小学生新聞編集部に小学生から原発に関する様々な意見が掲載されている、ということで転載します。
以下転送→
◇男子児童からの手紙の要旨
突然ですが、僕のお父さんは東電の社員です。(原発事故や計画停電についての東電の責任を指摘した毎小の記事を読んで)無責任だと思いました。原子力発電を造ったのは東京電力ですが、つくるきっかけをつくったのは、日本人、いや世界中の人々です。発電所を増やさなければならなかったのは、日本人が夜遅くまでスーパーを開けたり、ゲームをしたり、無駄に電気を使ったからです。中でも原発を造らなければならなかったのは、地球温暖化を防ぐためです。温暖化を進めたのは世界中の人々です。そう考えると原発を造ったのは、東電も含み、みんなであり、みんなも無責任であるといえます。
◆ぼくは、東電がまちがっていると思います。人々が大量に電気を消費するから原発をつくるしかなかったというのは、いいわけにしか聞こえないと思います。
安全だといい、人々をだまし、古くなった原子炉をうごかしつづけてきたことにより、事故が起こってしまったことも問題です。(男子児童の)手紙には、原子力にみんながたよっていたから事故が起こってしまったという感じで書いてあったけれど、それは東電の人たちが、福島の人たちに、道路をよくしたり、補助金を出したりして、たよらせるようにしむけたのだと、ぼくは思います。(京都府・小6)
◆私は、原発事故にかんして国民全体に責任があるという考え方には反対です。電気の無駄使いについては責任があるかもしれません。でも、私たちは(原発の)危険性についてどれだけ知らされていたでしょうか? 学校で習ってきたでしょうか?
むしろ、学校の掲示板に、原発はクリーンなエネルギーで、安全で不可欠なものだというポスターがはってありました。そうしたポスターや作文の募集もありました。それをしたのは、東京電力と国です。そんな教育をうけた私たちが、原発はあぶない! つくらないほうがいい! という意見をもつことができたでしょうか。これからみんなで話し合って、大人が何を間違えたのか、を考えていく必要があると思います。(神奈川県鎌倉市・小5)
◆私の友達に、お父さんが東電で働いている子がいます。
前は、明るくて文武両道で、みんなから好かれるすっごく良い子だったのに、今は不登校ぎみで、私を含む数人としか話しません。どうして、何も悪くない彼女がいじめられるのでしょう。
原発は、人の役に立ちますが、今回のように人を傷つけることもある「もろはのつるぎ」です。今回の地震は1000年に1度の大地震。せめて新しい発電方法が見つかるまで、原発を批判しないでください。(M)
◆僕は(男子児童の)意見に一番共感を覚えた。なぜなら、僕の母は経済産業省に勤めているからだ。原発事故の問題では東京電力だけでなく経産省も批判されている。母も加害者という意識が強く、とても申し訳ないと思っているようだ。
確かに、国や東電の責任も大きいが、電気を日々の生活で大量に使っている国民全員、いや世界全体の責任でもあると主張したい。
(東京学芸大付属小金井小・6年)
◆僕のお父さんも東電の社員です。お父さんが原発に行くときは、とても心配です。たしかに東電にも責任はあるけど、全面的に東電に責任をおしつけているのはすごくいやな感じです。
責任をとらないといけないのは、国だと思います。国と日本人が便利を求めているから、原発が必要とされたのです。(横浜市立汲沢小・6年)
←転送終わり。
非核三原則と核の平和利用という名の原発の推進は日本の国策でした。
でも、今まで日本の市民有権者がエネルギー政策に直接関わって選択してきたことはあまり実感としては感じられません。
消去法の中で原発は日本の経済発展と電力供給確保のために、必要悪だったのでしょう。
今回は、1000年に一度の地震で起きてはならない事故ではありましたが、日常1000年に一度のリスクに対して備える必要性を私は感じません。
ただし、絶対安全としてきた原発が大災害の余波で大事故を引き起こした以上、これ以上の原発のリスクを抱え込んだままというわけにも現実としてはいきますまい。
情緒的な危険の感じ方よりも科学的論拠を持って正しく怖がることが大事なのでしょう。
今後は日本もエネルギー政策について、民主的プロセスでもって、専門家によるいくつかの選択肢により自ら選択する機会を与えられなければならないでしょう。
浪費なき成長、地球環境の保全、原発のリスクと自然エネルギー、課題は多いですし、単純な原発悪玉論も問題です。
でも、方向性としては、日本に合った原発に代わるエネルギーを日本人の技術力が作り上げて世界に発信することが必要でしょうね。
そのために、経済に悪影響を及ぼさない範囲での様々な取り組みが求められそうです。もちろん経済成長を前提とした考えも転換を迫られてるわけですが。
小学生がここまで考えて意見しているのですから、大人がエネルギー政策ソフト面の対応も含め選択を考えて行う責任も重いというものです。