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政治評論をする見識はありませんが、いままでの報道をもとに感じたことを箇条書きで書いておきます。


与謝野鉄幹・晶子夫妻の孫、与謝野馨 さんが菅改造内閣で経済財政政策担当大臣 に就任したことに与野党も市民も批判の声が相次いでいます。

自民党比例復活当選→自民党離党・たちあがれ日本共同代表→たちあがれ日本離党→与党民主党の大臣に


という「変節」が主な理由と言われています。


氏は政策に関してはふたつ信念があるように思います。

ひとつは、自らの政策(財政再建・財政規律派・社会保障改革)を実現させたい、という思い。

もうひとつは、政策実現のためには与党で居なければいけない、という思い。


与党に居るためには、72歳という年齢も考えて時間的な制約のために、かつて自らが批判してきた民主党政権で自らの政策を実現することが氏の信念のようです。


自分が持っている信念でも、党の立場からすれば、なんと変節な人だ、ということが批判されている理由でしょう。


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でも、与謝野氏は小泉・安倍・福田・麻生といった自民党政権の党や内閣の要職に常にあった方ですから、氏が民主党の大臣として活動することは、民主党にとってはどうなんでしょうね。


民主党政権は、自民党長期政権が成したの負の部分(もちろんこれは高度成長を成した日本の成功体験でもある皮肉)である

①政官業の癒着

②米国の衛星国化

③財政赤字の常態化

といったことを正して欲しい、とする有権者の意識の現れで誕生したとは思いますが、

いずれも失敗して、道半ば?ホントに出来るの?難しいのでは?といったところではないでしょうか。


逆に言うと、自民党が政権を奪回には、①~③への根本的な解決へのヴィジョンを示し、なおかつ成長戦略・産業構造戦略を示す必要があると思います。


菅政権が、自民党時代の政策通であった「信念の人」与謝野氏を起用することが民主党政権の「信念」となるのかは、民主党が自民党政権化することに他ならず、諸刃の剣になるような気がしてなりません。


政治家と知り合う機会を得て、信念を通す難しさと、与党で権力や政策実現をしなければならないパワーゲームの部分があることを踏まえ、冷静かつ客観的に物事をとらえる目が有権者に試されていますね!