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柳井正ユニクロ会長兼社長の朝日新聞土曜版(2011/1/22)コラム「希望をもとう」にありましたので転載します。


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「上司力とは何か」


私は日頃から、ユニクロの店長たちに「君らには二つ責任がある」と言っている。一つは、会社をもうけさせること、つまり収益を上げる責任。もう一つは、部下を教育する責任だ。上司の責任は、突き詰めれば、この二つに集約されるといっていい。だが、特に後者を意識していない上司がいかに多いことか。

仕事をする上で大事なのは、今の自分の地位よりも高いポジションから、仕事を俯瞰することだ。代わりになる人を育成することは、自分の仕事を、大局観を持って眺めるためにも必要だ。しかし実際には、自分の代わりになる人材を、わざと作らないような上司が多い。実力のない人ほど、上司になると、肩書にしがみつき、肩書にものを言わせて、仕事しようとする。部下が命令通りに仕事して当然だと思い、いいなりになる部下を重用する。

とりわけ一人一人の部下の思いや考え方が想像できない上司は、最低だろう。部下という存在を、ただ自分自身の仕事の手段としか見ることができない。でも本当は、部下の成長こそ、目的なのだ。

仕事をしていく上で、自分も主役だが、部下も主役である。部下の長所を生かして、チームで力を発揮していくことが求められる。だからこそ、常に部下が主役になれる環境を作ってあげなければいけない。

今日よりも良い明日をつくろうとチーム全員で考えられるようにするのが、「上司力」なのだと思う。


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これを私なりに分解すると


上司力とは、上司・リーダーとして必要な実力のことで、

実績や収益を上げる力、部下を成長させる力の二つが必要だ。

そのためには、仕事をする上で自分がより大所高所から全体に見ることも必要であるし、自分の代わりになる人を育てること。そのために、部下が主役となる環境を作ってあげること、チームが良くなるよう全員で考えられるようにできることが上司力なのである。


ということか。

それを実践してきた方ですから、その通りでしょう。それを自分の言葉で話すこと、分かり易く話すこと。

「俯瞰」という言葉は確かに難しいから。

チームの利益がメンバーの利益になるために必要なのは、やはりそれぞれの「人間力」であることでしょうね。