8/2


久しぶりに仕事の話題を。


今日から会社の新年度が始まりました。7月決算の会社ですから8月からがスタートなのです。


そのために決算年度末の先週に全社員が集まる「期末全体会議」を先週行いました。

関連会社を含めた50人程度の会社ではありますが、

このくらいの人数になると、やはり全員で集まる機会(月初朝礼と期末全体会議)は貴重です。

期末全体会議は三つの目的がありまして、


①当期における経営方針・経営計画の総括と決算実績予想を報告すること

②次期の経営方針・経営計画を決定すること

あと

③期末賞与の支給


です。


当社はHP上(http://www.sansi.co.jp/law/kaizi.html )で決算公告をしている会社です。

世間一般の方々が決算書が閲覧出来るならば、社員はそれよりもっと詳しく内容を理解してもらうために説明責任が経営者として発生します。


営業実績と月次決算内容は幹部間で毎回確認しておりますので、それを生かして顧客意識・採算意識を全社員が持ってもらうようになれば「全員経営」の理想に近づくことができるのかな。


その実績の上で、次期の計画を立てるわけです。

ISOでは、PDCAサイクルと呼ばれる課題を解決し、レベルアップを目指す考え方があって、それをそのまま経営計画で取り入れているわけです。ISO9001&14001審査を毎年受けるわけですから。


あと、重要なのは賞与。期末決算であがる利益に応じて社員に配分することは節税(もちろん利益が出れば、ですが)にもなりますし、その数字の根拠を経営者幹部も社員も共有する方が結束力も出てくるというものです。


これからは、どんなに頑張っても、成果=会社の場合は利益、があがるとは限りません。ベースアップも昨今の経済環境からしたら難しい。だって、2000年以降日本人のサラリーマン平均所得は下がり続けている一方なのですから。


ということは、利益があがれば、社員と経営者株主、に必要限度額を年次精算で分配し、残りを内部留保して今後の投資なり借入金の返済にあてることが長期的に会社を存続させるためには必要だ、という考えに至りました。


これからは、会社が利益をあげることに加えて、ステークホルダー(利害関係者)である


①社員とその家族
②顧客・取引先とその家族
③地域住民
④株主
⑤自治体・国家・地球環境


この順番に従って配慮し、大事にすることが会社を長く存続させる芯となる部分だと思います。

そのためには、これらの誰かを犠牲にするような経営はしてはいけないということです。


今まではそれらが対立点となって、白か黒か、得か損か、という見方から、

お互いの利益になる妥協点を見出す難しさがこの考え方にあると思います。

でも、どうもその方向しかなさそうです。バランスを崩した会社は外的要因だけでなく内部から潰えます。


当期2010年7月度決算(見込)は、その前期と比べて売上・取扱数量はほぼ同水準、でも利益が出そうなのは一般管理費の合理化が社員の努力で進んだことによります。しかも、お客様にご迷惑をかけることなく人件費に手をほとんどつけずに。


従って、前期の一時期協力をいただいた社員のためにもそれを少なくとも賞与で戻すことが当期の決断でした。これで最終黒字が確保できたらまずまず、ということです。それを経営者の偽善と取られるか、次期の実績にうまく反映されるかは自信がありませんが。


次期の経済環境は厳しいでしょう。大不況になるかどうかはまだ半信半疑ですが、景気の回復伸長はちょっと考えにくいところです。

そういう世間の荒波を社員の力で綱渡りして利益につなげることができるか?お客様の信頼をつなぎとめることができるか?それに対応する経営が当分いやずっと続くことでしょう。