6/10
日常でも問題山積、ながらどうしてもあんまり人気のない政治評論をしてしまうヤッピイですσ(^_^;)
そう言いながらでも菅内閣が発足するなど事態が急変しておりますので、今書かないわけにもいかない貧乏性なのです。
さて、小沢一郎という政治家がいます。
小沢氏は間違いなく、平成になってから場合によっては時の総理大臣よりも深く、日本政治史をつくってきた人物です。だから常に比較対象となり、場合によっては激しく非難される。小泉元首相と並んでこれほど評価の分かれる政治家はいません。
①1993年自民党を離党し、新生党結党
②1993年年細川氏を首相に据え、非自民8党派連立内閣の立役者となった(55年体制の崩壊)
③1993年中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に選挙制度を変更
④1994年反小沢社会党が連立から離脱し、村山自社さ連立内閣をつくらせる一因に
⑤1994年年新進党結党、反対勢力により瓦解、1998年自由党結党
⑥1998年自由党として自民党と連立政権をつくった
⑦2000年小渕首相時に連立を離脱(それが一因で小渕首相死去)
⑧2003年自由党を解党し民主党に合流
⑨2006年民主党代表に。鳩山・菅とのトロイカ体制
⑩2007年参議院選で民主党第一党に。安倍首相辞任
⑪2007年安倍首相の後任福田首相と大連立協議。民主党内での反対により不調に
⑫2009年西松建設疑惑で秘書逮捕により民主党代表辞任し、選挙担当代表代行に
⑬2009年衆議院選にて民主党過半数、政権交代、幹事長就任
⑭2010年鳩山首相辞任に伴い幹事長辞任
これら、平成になってからの小沢氏の行動は内容の是非はともかく政治の節目に関わっていることがよくわかります。
政治とは権力であり、数=多数派工作を必要とします。
政治家がその政治的主張が一貫していないのではないかとよく言われますが、多数派工作の中でよりたくさんの自分の主張を遂行するために、一部を妥協することがあるからでしょう。その意味では常人は政治家はなかなかできません。(その意味で菅首相の就任は市民の期待を持たせたところが現時点ではあるのでしょう)
氏は自分の政治的主張を政策に反映させるための方針変更を果敢に行うことができるリアリストであると同時に、常に主導権を握って反対派や裏切り者を許さない権力志向者に見えます。
もちろん身近な方ではないので、氏の人間像や考え方がどうも理解できているとは言えません。
最近のマスコミのは、政治と金、豪腕、権力志向、あえて好かれることが少ないようにも見える言動や風貌もあって、小沢氏は「悪の権化」のような報道をされています。
そこは私としては
「内容や是非はともかくとして」日本の政治を動かしてきた中心人物の小沢氏を排除しようと、世論に何かの力が働いているのか、と勘ぐりたくなります。
小沢氏を擁護したりするわけもなく、同じ見解を持っているわけではありませんが、単なる「悪の権化」ではないのは確かです。なら間違いなく歴史に名を残すであろう、小沢氏への評価をイメージだけのレッテルを貼るわけにもいきませんし、かといっていろんな意味で常人以上のものを感じたり、人間的にとっても損をしていることも言えると思います。
小沢氏に対してその歴史的役割と後世の評価がどうなるかを考えると、氏への功罪を他山の石としながらも、もっと大局に立ってモノを見る眼=「物事の本質をを養う眼」を持つ必要性を特に感じています。
まだまだ政治は分かりません。いろんな意味で日本は不安感が増幅していることは事実なのですから。
