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男性キャリア官僚(現在は横浜市副市長)として初の育児休暇(1年)を取得した、山田正人さんの話が新聞に掲載されていました。
有名な話かもしれませんが、こころにとめておきます。
山田さん夫妻は、ともに経産省キャリア官僚。三人目の妊娠がわかったとき、奥様が諦めよう、と思い詰めてたことに夫が育休を取るから一緒に育てよう、と思い立ったことで話題となったそうです。
そう。夫が育休を取ることが珍しがられるのが、日本の実態ですよね。
インタビューから気になったことばを転載してみましょう。
「子育て期の男性の家事・育児時間は48分、女性は7時間41分という統計もあります。」
「仕事に24時間エネルギーを注ぎ込めば、生活者としての実態はなくなる。仕事という狭い範囲でしか世の中が見えなくなる。そうした状況で生み出された政策が、国民や市民との関係で説得力を持つはずがない」
「かつては、「国家」とか「国益」とか大上段の議論ばかりしていた。だか、それを因数分解したら「家庭の幸せ」に行き着くことを実感したことが育休の最大の収穫でした」
今は、待機児童数ワースト日本一である横浜市の副市長という立場ですけど、かつての仕事が社会のためになるという信念からモーレツ官僚だった氏が、育休取得によって仕事・社会・家族への新しい価値観を見いだし、これからも生活者の視点で以ってこの問題を解決に向けてくれることを期待しております。
ヤピは、経営者である=権力者だという自覚を忘れてしまいがちです。
社会のリーダーとなる人は、生活者としての立場を理解出来る人でなければいけません。
それは、学習もそうだけど、肌に感じる体験をしないといかんのでしょうね。
「自己責任論」や「努力すれば幸せになれる」とか、「権利よりも義務」やたら「犠牲精神を強調する」ようなことを、さらっと言葉を流すリーダーや権力者に対しては、警戒しながらその本質を追求して質しながら、より生活者としての視点を持ってもらうようになれば社会はよくなるはずです。