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「プリウス」のブレーキリコール問題が起きました。

今回は、巨人トヨタにしては対処に時間がかかった、とされて世界的な問題になったようですが、

顧客の視点をとっても大事にしてきたトヨタでも、技術と品質に自信と実績があるが故に起こした事態のようです。


トヨタ側からしたら、「ハイブリッド車特有のブレーキの癖」にユーザーが慣れたら大丈夫で技術的な欠陥ではない、と主張したかったのでしょうけれども、「違和感がある」とユーザーが複数件の苦情を寄せたこと、実際に事故が起こっていること、が分かった時点で対処がなされていたら事態は小さく済んだかも知れません。


ヤピガメは初代プリウスのユーザーでしたが、初代の回生ブレーキは相当違和感がありました。でもハイブリッド車ってこんなもんだ、と思っていたし、機能上問題があるわけではなかったように思います。


トヨタって昔からこういうユーザーからの要望を聞いてマーケティングに反映してきた会社だった?

ので今回の件は意外に思ったものです。でも今回は問題が大きくなってしまった。


ここで問題は、「お客様の視点」と製造者の関係でしょう。肝心なのは自分どうするかではなくお客様がどう思うかです。いくら正しくても、お客様がそう思われなければ、情報や知識をお客様に伝達することや、お客様の要望に応えて改善することがどうしても必要になってきます。


人間関係と一緒で、相手がどう思うかを機軸に考えないと行動や対処を見誤ってしまう、のです。


トヨタの渡辺前社長は「事故を起こさない車をつくりたい」と仰っていました。

その点からしたら、トヨタの取るべき道は、


1.事故や不具合が発生した時点で先ず率直に謝ること

2.ユーザーに不具合が発生していないかお聞きし、確認すること

3.解決策を消費者からも集めること


ではなかったか?ということです。多少タイミングの問題もありましたが、いい方向に進むことを祈っています。

車の売れ行きにこれ以上商売に影響してもいけませんから。


そう、これはトヨタへの批判ではなくて、「他山の石」です。

いざ、仕事でお客様からのクレームに対処がすばやくできるか、ということになると、先ほどの人間関係の視点をどうしても忘れがちになります。


それを自戒としたいものです。


もうひとつ気になることは、情報伝達のスピードの早さと、マスコミの一斉ネガティブ報道です。


トヨタ問題しかり、小沢問題しかり。もちろん、擁護するわけではありませんけれども。


今、起きている変化を知るためにマスコミが取材することは当然だし、そうならざるを得ないことは十分理解できていても、


それが逆に「物事の本質を見誤ることになる」危険性があるのではないか、と感じるのです。

何か別の力が働いているのでは?と勘繰ったり。

そういうことを注視しながら今回の経緯を見守りたいと思います。