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東京と大阪にいました。移動の一日でした。
今の経済状況に関する講演を聞いた感想です。
数字的な面では
高校生の新卒内定率がわずか38%、大学生のそれもほぼ同等、とは恐ろしい数字です。
1998年から日本国民の所得は下がり続けています。ひとりあたりのGDPは10年前の2位から20位に後退しています。
この原因は、中国などのかつての内部統制型、社会主義経済の国家が世界市場に躍り出て、安いコストでよい品質の商品を世界中に提供することによって世界中の産業がコスト競争に陥った影響だといわれています。
それに対して先進国が打った手は、金融工学を駆使してお金を効率よく投資し還流させようと考えました。
さらにBRICsを中心とする新興国の経済発展が2000年以降顕著になったこともあり、世界経済は急激に膨張しました。
でも、金融面のいきすぎた投資によって、サブプライムローンなどのリスク商品の信用不安が表面化して、現在の状況になっています。
現在は、権力者や富裕層の自由度を高め、彼らに経済発展を先導させることが、かえって経済発展の限界を見せることとなり、経済格差を拡大させ、一般市民の生活がかえって厳しくなりつつあるということは
約30年間世界を支配した新自由主義・新保守主義が行き詰まりを見せているのではないか?という意見が主流となりつつあります。
国家が健全な経済発展を阻害しない範囲である程度の経済・財政・金融への統制をしながら、市民の生活を守っていこう。そのために現在は緊急時であるから財政出動をしないといけないのだ、という考え方です。
平成以降、日本と世界の激動の歴史の中にあって日常を過ごしてしまっていますが、そのときは気づかなくてすこし時間がたって、こうだったのか、とやっと気づくことが多いです。
今は歴史の節目にありそうです。その点来年の動きはNEXTがどういう形になるのかの鍵となるとっても重要な年になるに違いないのではないかと、他人の意見を見聞きしてミックスされてなんとなく感じていることです。