10/13
先週、オバマ米国大統領のノーベル平和賞受賞ニュースが飛び込んできました。
「核なき世界」というプラハでの演説、その流れの中での国連安保理での決議は未だ「構想段階」であって、
大統領本人も含め戸惑いがあったことも事実ですが、
その内容が世界に希望を与え、今後の実行に責任を持たせたことによる平和賞とすれば
その意味は大きかったのでしょう。
核兵器の廃絶は、経済的に苦境に追い込まれ、安全保障費用の低減をせざるを得ない立場である米国の
打算的な国家戦略であるのでしょうけれど、世界最強の軍事力を持つ覇権国家が、かえって軍事的防御が難しいテロの標的になってしまう皮肉を解決するための手段として、結果として軍縮を選択することになることはいいことだと思います。
振り返って今日は
今年亡くなった、韓国元大統領金大中氏のノーベル平和賞受賞が決まった日だそうです。
氏の受賞理由の南北朝鮮の首脳会談を実現させた融和政策。
金大中氏は「リーダーとは半歩前を歩くものだ」と言ったそうです。
先進的過ぎる考え方で、市民国民が理解できないものならば口だけの理想主義になりますから
少し前を歩いて範を示すリーダーの現実を見据えたあり方が、民主化や平和を希求した氏の足跡に
学ぶことがありそうです。
もうひとり、先日のドラマ「官僚たちの夏」で少し触れられましたが
日本の元首相佐藤栄作氏もノーベル平和賞を受賞しています。
受賞理由は「非核三原則の提言」でした。
ただ、残念ながらおそらくは間違いないのでしょうけれど、非核三原則という日本の国是をつくりながら
沖縄返還の引き換えに、米国からの核持込の要求を密約として受け入れざるを得なかった
日本の置かれた立場と元首相の心境と、これがノーベル平和賞に値するかの検証は近々相当分明らかに
なることでしょう。
それぞれのノーベル平和賞がありますが、いずれもタイムリーな話題なので、書き留めておくことにします。
細かい検証はまだ出来ていませんのでこれも追ってとさせていただきたく。