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朝日新聞朝刊

岩井克人「資本主義と会社」は分かりやすい。

「日本はポスト産業資本主義の時代に入り、日本の失われた10年はその移行期だった」

「経済の中心は明らかにお金から人間に移っている」
「利益の源泉はお金で買えない人間の頭脳に移った」

「これからの会社は人間の独創性が重要であり、違いを意識的に作り出さなければならない」

「アダム=スミスの国富論が描いた資本主義は自己利益の追求が、結果公共の利益になる、と説いた。だがスミスが排除したはずの倫理性が必然的に求められている」

「(上場)会社は自分の活動に関する情報を公平にうそ偽り無く市民に伝える義務を負う」

「20世紀の最大の教訓の一つは社会主義は人間の自由を抑圧するということだった。」

「資本主義は、格差や不況、環境破壊や拝金主義など、欠陥や矛盾を抱えてはいるが人間が自由を追求すれば必然的に資本主義的活動が生まれてくる。」

「資本主義の矛盾を補完するものは倫理性であり、倫理性に支えられた社会が市民社会と呼べる」

「倫理の基本は他の人間を自分の利益の手段としてのみ扱ってはいけない、ということ」「対等な人間が利益を求めてお互い手段として利用することを認める契約関係」(がポスト産業資本主義社会であり新しい市民社会である)