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今日の会合で、偉いさんの挨拶の発言で「野党の集まりではいかん」というものがありました。

野党とは「政党政治において、政権を保持していない側の政党」だそうでありますが、

この「野党」が意味していることはおそらく

批判を口にする不満分子ではなく実行して行動してみないといかん、
という実践を促す言葉であり、それには自分自身の反省も含めその通りだと思います。

だから、野党という意味すべてを捉えているのではなく、


「口だけたたかず実践しろ!責任を取れ!」

という有難い叱咤激励の言葉と受け取るべきところでしょう。
仰るとおりだと思います。

ただし、昨今の状況や政治原理を考えるとこの発言は軽率の誹りを免れないのでは?
との解釈も成り立ちます。それは批判ではなく、自戒と頭の体操と考えてくださいませ。

この野党発言は「誤解」を含んでいるように思われるのです。

昨今の政治状況で野党への期待が大きくなっていること。すなわち政権交代の波が大きくなっています。もちろんどうなるかはわかりませんけれど、与党側への批判や支持の低下が起きているのは、その実行している政策や元となる理念や考え方に問題や疑問や不満があるからに他なりません。

二つ目は、

野党は批判勢力で与党のように当事者となって政策を直接実行はしません。すなわち当事者責任を取らない。だから野党はダメなのか?ということです。

そもそも野党は、与党=権力を監視チェックし、必要とあらば修正を加える勢力として不可欠なものです。また、少数派の意見の受け皿としての機能が必要です。

野党の特質として責任を持たない批判勢力、ではいけないのできちんと代案や提案をもって与党側に対すればいいのです。

野党への批判は、悪い意味からすれば自分が体制側・主流派に居ることにより、その批判勢力への対抗から出たものかもしれません。

野党が常に抱えている「批判だけで実行しない責任を持たない」ことへの指摘は正しいとしても、野党というものは社会の縮図であり、批判精神・提案力・少数派や弱者への視点・多様な価値観の共存といった健全な社会のひとつの度量を示すものとして必要不可欠な存在であることには変わりありません。

一定の批判勢力がないことには、社会も組織も健全ではあり得ません。

野党的な立場はその構造的問題はあるにしても必要不可欠なもので、それをむしろ生かして取り込んで社会や組織を活性化することが望ましいのです。


でも、一言で言い尽くしてしまう「野党」は意外と物事の本質を捉えているかもしれませんね。

そういう場に常に居合わせている身として。