新歓の佳境から砂漠へ、鉄の道1500キロ 青春18きっぷ3日目 | 環境な人たち集まれ

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 人間修行中の佐藤高伊が趣味となった自転車から環境問題を(たまに)考える!!

始発の音で目覚めた。昨日夜中に歩いた線路をたった2両の電車が進む音がする。

Iは隣でまだ寝ていた。低血圧らしいから朝は早く起きられないのだ。始発で出るつもりだったが、意外と寝過して、ぼんやりと考え事をしながら過ごした。


朝の山の中はとても寒くて吐く息が白くなった。3月でもまだ寒いことは寒いのだ。


そのあと京都のホテルからもらってきた梅昆布茶を飲んで、Iの持っていた缶詰をクッカーで温めて食べた。温度にむらがあってあまりおいしいものではなかったかもしれない。



なんとかシュラフから抜け出して駅に向かった。本当に何もない駅だった。個人タクシーの車だけが駅前にたたずんでいる。


津山の駅に電話をかけて、昨日忘れた携帯があることを確かめ、津山駅に向かった。

本当は東津山までしかない予定で、東津山から鳥取に向かうはずだったが遠回りして、津山で携帯を回収せざるをえなくなった。



しかしここで津山に向かったことで、思わぬことに運が回ってくる。



A.M.8:00ころ


津山駅で携帯を受け取る。身分証の確認もなくあっさりもらえてよかった。


そこで初めて時刻表を見た。

鳥取方面。。。11時まで一本もない。

三時間待ちぼうけ、最悪の事態になって明らかに空気が鉛のように重くなる。



なんとなくしゃべるのもおっくうで黙っていたころ、電車から突然たくさんの人が出てきた。今日は土曜日、通学とかはあるはずがない。そもそも電車から降りてくるのは老若男女、さまざまな格好の人が駅から出ていく。

そこで外に出て知ったのだが、B級グルメフェスタがあるというではないか。



その瞬間一気にテンションがリバウンドした、様に思う。

鳥取行きの電車を待つまでの暇つぶしは決まった、というよりもむしろ今日のメインはこれに決まったようなものだ。無料のシャトルバスに乗り込んだころには、明日には帰らなくてはならないことなど、すっかり吹き飛んでいた。


もはや新歓のパンフレットのことなど覚えているはずもない、



というのは嘘で入稿の予定について、まだ届かない原稿についてメールと電話で確認しながらの旅程だった。はたして砂丘にたどりつけるのだろうか、と言う不安もよぎる。



つづく