【オトタチバナヒメ/海に身を投げ荒波を鎮めた姫】 | 八百万の神の浮世絵師 持田大輔

八百万の神の浮世絵師 持田大輔

日本最古の歴史書『古事記』を題材に絵を描き活動しています。
八百万の神々が織りなす天地創造、天岩戸伝説など神様の喜怒哀楽が記された神話を少しでも多くの方に知って頂きたいと思います。

【オトタチバナヒメ/海に身を投げ荒波を鎮めた姫】


@art.mochida.daisuke

 


オトタチバナヒメ(弟橘比売命)はヤマトタケルの妻として記紀に登場します。

 


愛する夫への愛を貫き、夫の使命達成のために自分の命を海の神に捧げた女神です。

 

その愛を貫いた悲劇的な結末によって昔から多くの人々の心を捉えてきました。


『日本書紀』によれば、穂積氏の娘で、ヤマトタケルとの間にワカタケヒコ王(『古事記』ではワカタケル王)を儲けたとあります。



オトタチバナヒメの悲劇は、夫ヤマトタケルの二度目の遠征中に起こりました。

 


ヤマトタケルは父である12代景行天皇(けいこうてんのう)に疎まれていることを嘆きながらも東国平定の旅に出ました。

 

しかし、その旅は苦難の連続となります。最初の遠征地である相武国(静岡県)では、土地の豪族・相模国造にだまし討ちにあいましたが、あやうく難を逃れます。

 


一行はその後、箱根を越えて海岸へ至り、船で房州(現在の千葉県)に渡ろうとした際に、海を望みながら「こんな小さな海、飛び上ってでも渡ることができよう」と大言壮語を放ちましたが、海の中ほどまで来るや突然暴風が起こって船は漂流して渡ることができませんでした。

 



この時、オトタチバナヒメがヤマトタケルに「嵐によって波が荒れて船は沈みそうです。これはきっと海神の所業であるに違いありません。賎しい私めが皇子の身代わりに海に入り鎮めましょう」と、言い終るやすぐ波を押しわけ海に身を投じてしまいました。



これにより暴風はすぐに止み、船は無事岸に着きました。その海を名づけて、馳水となりました。

 

こうして、ヤマトタケルは上総より転じて陸奥国(現在の福島県、宮城県、岩手県、青森県と秋田県の一部)に入り、大きな鏡を船に掲げて、海路をとって葦浦を廻り玉浦を横切って蝦夷の支配地に入りました。

 



千葉県茂原市本納には、玉浦に渡ったヤマトタケルが、橘の木をオトタチバナヒメの墓標としたことを由来としている橘樹神社があります。この神社は延喜式内社で、上総五社の一つで、上総国二宮であり、唯一の正史に記されたオトタチバナヒメを祀る神社です。

 


この神社の由緒には「弟橘媛が尊に申し上げたことは、君公の佩せ給へる御劔は、むかし素戔嗚尊大蛇の尾より切出したまふ宝劔なれば、悪神龍御船を覆し、宝劔を奪んとして起こる所の暴風ならん、吾宝劔と君とにかわり、海中に入りて悪龍を退治し、君公と宝劔を安泰ならしめ、又天下後世の人をして渡海風波の難を救ひ、永々海中の守護神となるべし」とあり、橘樹神社は海上の守護神と仰がれています。

 


東征の軍を率いて房総半島に渡ったヤマトタケルのその後の行軍の道すじは、海路北上したとも、陸路から海に出たともされますが、陸路伝いにヤマトタケルの伝説があり、オトタチバナヒメと一緒にご祭神とする神社が多いです。

『古事記』でも同様の逸話が残っていて、焼津でヤマトタケルは相武国造にだまされ火攻めにあいますが、叔母のヤマトヒメより賜った草薙剣によって難を逃れます。

 

しかしヤマトタケルが走水海(はしりみずのうみ/浦賀水道)に至った時、海は荒れ狂い先に進むことが不可能になってしまいました。

 


海神の怒りを解くため、オトタチバナヒメは「私は夫である皇子の身に替わって海の中に入ります。どうぞ皇子の東征を護らせ給え」と念じ、浪の上に菅畳八重、皮畳八重、絹畳八重を敷いて、その上に座って海に下りると、波が穏やかになり、船を進めることが可能になったとあります。

 


その時にオトタチバナヒメが歌った歌が残っています。



 「さねさし 相武の小野に 燃ゆる火の 火中に立ちて 問ひし君はも」



よんだ和歌は「相武の野に燃え立つ火の中で、わたしの心配をしてくださった貴方」という意味で、相武国造にだまされ、火攻めにあった時のことを歌っています。


ヤマトタケルに対する感謝と愛が表現された、儚く切ない和歌です。

 


ヤマトタケルの「吾妻はや」という言葉とあわせると、ふたりは固い絆で結ばれていたことがわかります。

 

また、彼女が持っていた櫛は、7日後、海岸に流れ着きました。

 

その櫛を取って御陵を作り治めたのが橘樹神社の由来ともされています。

 



オトタチバナヒメを忘れられないヤマトタケルは、『日本書紀』では碓日の嶺、『古事記』によれば足柄の坂本で、妻を想い「吾妻はや」と嘆いたとされ、日本の東部を「あずま」と呼ぶのは、この為とされています。





【別名】
橘姫命(たちばなひめのみこと)
吾妻大明神(あずまだいみょうじん)


【ご利益】
海上安全 商売繁盛 縁結び
出世開運


【祀る神社】
大島神社 (東京都目黒区)
走水神社 (神奈川県横須賀市)
橘樹神社 (神奈川県川崎市高津区)
吾妻神社 (神奈川県中郡二宮町)
橘樹神社 (千葉県茂原市)

 

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