【造化三神 和魂】 | 八百万の神の浮世絵師 持田大輔

八百万の神の浮世絵師 持田大輔

日本最古の歴史書『古事記』を題材に絵を描き活動しています。
八百万の神々が織りなす天地創造、天岩戸伝説など神様の喜怒哀楽が記された神話を少しでも多くの方に知って頂きたいと思います。

 

【造化三神 和魂】調和・融合
『全ての根源はあなたの中にあります』
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あなたは無限の可能性を秘めています。あなたの周りの力と調和してください。人、物、事、気、自然のエネルギー全てがバランスよく整っています。見えるものだけが存在するのではありません。あなたを取り巻くパワー・エネルギーと調和するだけで、物事が好転し始めます。

 

【天地が開けし時、突如現れた神様】
天地が開けし時に突如として現れた神様、アメノミナカヌシ。
それに続く様にタカミムスビ、カミムスビが現れました。

そしてすぐに身をお隠しになったこの三つ柱の神々を「造化三神」と呼びます。
造化三神は男性女性の区別がない独神であります。
最初に生まれたアメノミナカヌシは、その名の通り全て(宇宙)の中心に坐す神様。
この中心から外へ向かう様にタカミムスビとカミムズビが存在します。
つまり、内に引き戻す力と外へ反発する力のバランスが整った時、この世(宇宙)が生まれました。この世は陰と陽がバランスを取り整っています。進む力と止める力。アクセルとブレーキと同じです。
スピードはいくらでも出るが、それに伴うブレーキがなければ崩壊してしまいます。
これは、平和と繁栄に例えられます。このバランスを無視して、己の利益だけを追求すると、必ず歪みが生まれます。
その歪みはやがて、大きな力を持ち、平和も繁栄も崩壊へと至るでしょう。
その力を人は【大いなる力】と呼びます。
【有る様で無いもの】まさにこの大いなる力こそ、アメノミナカヌシとタカミムスビ、カミムズビの事といえます。

アメノミナカヌシは中心に引き寄せる力。逆にタカミムスビ、カミムスビは反発する力を現して描いています。 これは原子核を構成する「陽子(タカミムスビ)」「中性子(アメノミナカヌシ)」「電子(カミムスビ)」という風に、捉えることもできます。電子と陽子は互いにプラスとマイナスの電荷を持つので、反発し合うタカミムスビとカミムスビ。その中心にアメノミナカヌシがいて原子核が構成されていると捉えています。 また宇宙創造に関わる神様と読めるので、背景は宇宙。銀河の渦をイメージ。また造化三神は物質に内包している「エネルギー体」という側面もあり、アインシュタインが提唱した相対性理論によるE=mc2では、Eはエネルギー、mは質量、cは光速度を現します。これは「物質(物体)が運動して光の速度に近づけば、質量はエネルギーに変わりうる」、さらにはっきりいえば「質量には膨大なエネルギーが閉じ込められている」というふうになります。つまりありとあらゆる物質にエネルギー(造化三神)が内包していると推論し、造化三神=エネルギー体として描いています。  また古事記には「造化三神は、皆独り神(ひとりがみ)と成り、身を隠した」と記述されています。この隠れたという漢字は、単に隠れたという意味ではなく、大事に包み込んだという意味もあります。そして「身」を「隠した」という意味は、「造化三神の自身の体の中に、大事に包み込んだ」と取れます。つまり我々のいる宇宙も全て「神の体の中」にあるということ。この宇宙そのものというより、それを超える果てしない巨大さを持った神様とも考えられ、まさにアメノミナカヌシは、その名を天の中心の主と書きます。
そして、タカミムスビとカミムズビの【ムス】に【コ】をつけると男になり、【メ】を付けると女になります。
また【ムス】を漢字で書くと【生す】とも書きます。
生すとは【子を養い育てること】とある。
これは我が国国歌、君が代のなかにも【苔のむすまで】とある様に、日本は養い育てることを中心に置いています。
これは三大神勅のひとつである【斎庭稲穂の神勅(ゆにわいなほのしんしょく)】でも同じことが書かれています。
ニニギが天孫降臨する際、アマテラスから稲穂を渡され『この稲穂を育て国を統治しなさい。決して民を飢えさせる様なことをしてはならない』と仰せつかりました。
農耕民族だった我が国は常に育てることを中心に据えていました。

天地開闢の神。
アメノミナカヌシとタカミムスビ、カミムスビ。
そこに【有る 無い】
しかし、私たちは大いなる力によって生かされています。
当たり前の様に有るものが突然無くなれば人は狼狽えるものです。
この当たり前に感謝する。
そして、この当たり前を守り抜く。
これこそが徳といえますね。

 

【神格】
アメノミナカヌシ 宇宙の根源神 タカミムスビ 生成神 カミムスビ 生成神 

【御利益】
安産、長寿、招福、出世開運、学業上達、技術向上、縁結び、海上安全、厄除け、病気治癒、中風病退除、養蚕守護、諸願成就開運招福

【別称】
アメノミナカヌシ 天御中主神 タカミヌスビ 高木神、高皇産霊尊  カミムスビ 神皇産霊尊

【祀られている神社】
・秩父神社(埼玉県秩父市)
・水天宮 (福岡県久留米市)
・神戸水天宮(兵庫県神戸市)
・沖端水天宮(福岡県柳川市)
・水天宮平沼神社(神奈川県横浜市)
・水天宮(東京都中央区日本橋)
・久米水天宮(埼玉県所沢市)
・葛城神社妙見宮(福岡県築上郡築上町)
・日高神社(岩手県奥州市)
・四柱神社(長野県松本市)
・木嶋坐天照御魂神社(京都府京都市)
・日野宮神社(東京都日野市)
・相馬中村神社(福島県相馬市)
・千葉神社(千葉県千葉市)
・八代神社(熊本県八代市)など