女王陛下のキス
エリザベス女王崩御のニュースを見て、
あちゃー!と思った。
ずいぶん前だが「詩人の条件」というタイトルで、
外国映画の邦題について記事をアップしたんだが。
SWのEP5は、今では「ジェダイの帰還」だ。
しかし初公開時は違っていた。
「ジェダイの復讐」
原題も今とは違う。「リベンジ オブ ジェダイ」だった。
私は、このリベンジの訳がダメだと書いた。
この訳を当てた者は正確な翻訳したつもりだろうが、
そやつには映画への愛情がまったく足りんと。
辞書を引けばリベンジは確かに復讐だ。
だが日本語の復讐は100%ダークニュアンスな単語ではないか。
ジェダイ=ライトサイドvsシス=ダークサイドという
SWの世界観に照らすならば、
ジェダイと復讐はこんりんざい繋がらないはずなのだ。
とまあ、そういう趣旨の一節がある。
そこでこう書いてもうた。
英国海軍にリベンジという名の戦艦があった。
仮にも女王陛下の戦艦に怨念ニュアンスの名は付けんだろうよ。
今の今まで気づかなかった。
戦艦リベンジが就役していた期間の英国王はジョージ5世だ。
女王陛下の戦艦とちゃうやんけ。
いやーマジで思い込みだったわ。
英国王=女王という凄まじい思い込み。
「女王陛下の007」とかのせいか?
さてしかし、今度はそこで疑問が生じた。
だって英国の国歌は「神は女王を守りたもう」やんか?
じゃあこれはアレか?
女王は女王でも、かのエリザベス一世のことなのか?
調べてみたらさらにびっくり。
それはやはりエリザベス二世のことだった。
そして今後は「神は国王を守りたもう」に変更になるんだと。
そうか。
ゴッドセーブザクイーン。
この美しい響きの曲名を聞くことはもうないのか。
もう何年か十何年か前のことになるが、
海自の護衛艦が合同演習かなんかでハワイに寄港していた。
そのとき事故が起こった。
入港してきた英国の豪華客船「クイーンエリザベスⅡ」が、
その護衛艦に衝突してしまったのだ。
もろに激突したわけじゃなくてガツンぐらいですんだ。
負傷者は出なかったが、
それでも護衛艦の外板はへこみ要修理の状態となった。
QE2の船長が護衛艦に出向き謝罪をした。
海自の一等海佐である艦長はこう応じたという。
私は光栄に思っています。
なぜなら女王陛下のキスをいただいたのですから。
この記事を読んだとき、
即座に思い出したのが清田少将の白いカーディガンだ。
そう言えば恵美子叔母は、
雰囲気とかちょっと女王陛下に似ていたな当社比。
102号ばなしはさらに続く。