タイマン上等やと、社長は言った
きみも知ってのとおり、
私はヤンキーカルチャーに対してこれっぽっちも好意を持っていない。
だけどこの広告は大好きだ。
大阪の、つっぱり棒を製造している企業の店頭用ポスター。
ホームセンターなんかの売り場に、連貼り=何枚も並べて掲示したらしい。
突っ張り棒がよく落ちるというユーザーからの苦情に応えて、
設置にあたって気を付けてほしいことを、こんなふうにメッセージした。
もの言いは品がないし、ビジュアルも別に美しいわけではない。
笑えることは笑える、つい見てしまう、そういう評価点はあるがな。
それでも私がこの広告を大好きな理由。
それはこの一枚だ。
リスクのある出演だぜ。
いや、もともとリスクのある企画だし。
それに体当たりしてる企業と経営者と広告屋。
それを感じるから大好きだ。泣けるぜ。
こういうハチャメチャな(ただし計算づくだぞ)企画。
ちょっと気合の入ったプランナーなら必ず何度か提案しているものだ。
そしておそらく採用された率は、私だけでなく誰もが1%未満。
その意味ではこの社長、私には女神に見えるさ。
今日になって、オリンピッグには更に根深いゴチャゴチャがあると知った。
どうせ欺瞞と虚飾まみれのTOKYO2020。
こんりんざい私の知ったことではないがうんざりがピークに達したので、
タイばなしに戻る前にスッキリしておこうと思った。
日本の広告界にも、電通にも、中にはこんないかした奴らがいる。