矢野ゼミ3年(33期)生は、学内の懸賞論文、および12月に行われる合同ゼミの論文完成に向けて悪戦苦闘しています。今年も絵本の「ぐりとぐら」、2班に分かれてそれぞれのテーマに取り組んでいます。
ぐりもぐらも「悪戦苦闘」の最大の原因は、テーマ設定の甘さですが、ここまで来たら、何としても完成させなくてはなりません。今の悪戦苦闘こそが就活、進路開拓につながります。行きつ、戻りつ、進んでいるのか、後戻りしているのか、分からないなかでも、自分たちなりに調べ、議論し、「論文」を書くことが大切です。
例年同様、矢野ゼミの様々な出会い、チャンスを生かし切れていない人も見受けられます。大変もったいない!あとで振り返れば分かると思います(分からないままの人もいるでしょう)が、矢野ゼミの様々なプログラムは「あたりまえ」ではなく、学生の成長を願いながら、いろいろな人が協力し、整えてくれる「ありがたい」ものです。そこに気づかない人がいるのは非常に残念ですが、これまたいつもどおり、私としては、いつもどおりのポーズを決めるだけです。 合掌。
3年前期に取り組む「高大コラボゼミ」も、ゼミ生にとって、成長のプラットホーム。特定の企業について4ヶ月にわたり研究し、名だたる企業の本社を訪問する高大コラボゼミは、今年で15年の区切りを迎えました。19期生から始まった企画に、今年は33期生が取り組みました。
今年も高大コラボゼミ成果報告書がまとめられます。私も「人生100年時代における「定点観測」のすすめ」と題する駄文を寄稿しました。せっかく研究した企業なんだから、この先、経済を分析する「定点観測地」にしよう。自分の属する企業だけではなく、高大コラボゼミで研究した企業をずっと追いかけ、経済の変化を捉えようという内容です。毎年伝えてきたことです。
大人の事情がありますので、一部固有名詞を外したうえ、以下にあげておきます。高大コラボゼミの企業研究を経験した19期生から32期生も、今一度、原点を思い起こしてください。
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「人生100年時代における「定点観測」のすすめ」
日本企業のケーススタディを通じ、専門的知識・英語力・コミュニケーション能力・プレゼンテーション能力を高めるとともに、進路・キャリア意識の涵養を図ることを目指す「高大コラボゼミ」は、2010年度、高経大・矢野ゼミ3年(第19期)生と高経附3年1組との間で始まり、今年で15年となりました。時の経つのは早いものです。
コラボゼミ15年間の参加者は、高経附3年1組の生徒が539人、高経大・矢野ゼミ生が207人に上ります。現在、数多くの人が国内外で活躍中です。高経附の特色ある教育プログラムのひとつとなり、今では、高経大・阿部圭一ゼミ3年生の指導を得ながら高経附2年1組の生徒が「日経ストックリーグ」に参加するコラボゼミも定着しています。
新型コロナ感染拡大の影響で、オンラインを余儀なくされた時期もありましたが、昨年に続き今年もリアルな企業訪問ができました。研究を重ねてきた企業に出向き、ビジネスパーソンにインタビューする機会は本当に貴重なものです。高校生・大学生とも「世界は誰かの仕事でできている」という現実を実感できたと思います。お忙しいなか、未熟な質問にも真摯にお答えいただいた各社担当者の皆様には、大変お世話になりました。
成果発表会は、高・大の関係者だけではなく、今年も保護者や来賓をお招きする形で盛大に行われました。訪問企業のひとつである明電舎からもお二人がお見えになり、高校生・大学生の受入れは、企業側にとっても社員教育などの面で大変貴重な機会になっているとお話しいただきました。
高校生・大学生の皆さんは、コラボゼミの経験をこのとき限りのイベントと捉えず、これからの人生にぜひ活かしてください。数ヶ月にわたり、中期経営計画、統合報告書、株主総会資料、各種記事などを参照しながら研究し、実際に訪問させてもらった企業です。今後も関心を持ち続け、日本経済、いや世界経済を「定点観測」してほしいと思います。経済を見続ける「窓」にできれば、コラボゼミでの研究は、100年とも言われる皆さんの人生にきっと役立つことでしょう。
矢野ゼミ26期のゼミ長は、私の言葉を素直に受け止め、定点観測を続けています。関心を持ち続けるために、実際に当該企業の株まで購入し、今に至っています。今年の高校生・大学生諸君はどうするでしょうか。定点観測するか、しないか。皆さん次第です。
「高・大・産・老」の連携教育モデルとして注目されてきた高大コラボゼミは、毎年、多くの方々にお世話になっています。
経営支援NPOクラブの皆様には、今年も企業訪問のアレンジ、成果発表会でのアドバイスなど、幅広いご支援をいただきました。企業を退職されたあとも、社会や地域への貢献にいそしんでおられる皆様には、まさに「老師」として、毎年、次世代の育成にご協力いただいています。
また、日頃のコラボゼミや成果発表会の会場手配、事業予算の作成など、高経大と高経附の事務局の方々には、今年も大いに助けられました。
私は2026年3月に定年退職を迎えます。今後、高経大が高大コラボゼミをはじめ、高経附との連携をどう運営するか、はっきりしませんが、皆様方には、これまでどおり「くにの財(たから)」を育て続けるべく、ご協力のほど、心よりお願い申し上げます。