経済学部では10年以上前から、統一テーマのもと、何人かの外部講師を招き、リレー方式で講義をしていただくということを行なってきました。これは経済学部正規の専門科目であり全学年配当なのですが、一つの特色は、市民にも開放していることです。独法化以後、特に地方国立大学では、地域との連携がかまびすしく叫ばれていますが、本学では(ずいぶん前にも書いたように「ケガの功名」の部分はありますけれど)、公開講座、公開シンポジウムを含め、「地域政策学部」ができる前から(!)地域貢献には積極的に取り組んできました。 さて、来年度前期の経済学部のリレー講義。「人間の安全保障と国際平和」というテーマで行なうことになりました。以下に掲げるように、今の日本でこのテーマを論じるにふさわしい人たちにお集まりいただきました。経済学科長なるものをやらされ、どうせリレー講義に関わらざるを得ないのなら、時代の要請するテーマを、ちゃんとした講師陣によって講義していただこうということで、何年か前の「国際開発協力論」に続き、私がオルガナイザーになりました。とはいえ、これだけの人を私などでは集められませんから、明治学院の勝俣誠先生に助けていただきました。私はそれぞれの方々と連絡を取り、日程調整をしただけです(それだけでも結構疲れましたが)。 時々送られてくるリーフレットなどによると、都心の大学ではCOEプログラムのシンポジウムなども開催されているようですが、今回の特別講義は、スタッフの点でも、内容においても、それらに優るとも劣らないものです。ゼミ生だけではなく、他の学生諸君、そして市民の皆さんには是非受講していただきたいと思います。4月13日を皮切りに、毎週水曜日4時限(午後2時20分~3時50分)に開講です。教室は111番です。 高崎経済大学経済学部に来たなら、受けなければならない講義というものがある。年度初めのガイダンスではこんな話をよくします。たとえば今回の特別講義もその一つ。他大学ではけっして聴けないテーマです。そして今回しか聴けないテーマです。この講義を受講し、「経済学」のテーマについて、あるいは自分の進路や人生について考えるきっかけにしてください。経済学のテーマは教科書のなかだけにあるのではありません。ネクタイしめる会社への就職だけが「仕事」ではありません。 時々こんな声が聞こえてきます。「特別講義の単位はもう取りました。」「語学の再履修と重なるので無理です!」そうですか。合掌。【特別講義:人間の安全保障と国際平和】4/13 矢野修一(高崎経済大学教授・経済学科長)    「ガイダンス(テーマの趣旨・講師紹介・単位認定方法)」4/20 武者小路公秀(反差別国際運動副会長・元国連大学副学長)    「国際政治からみた人間の安全保障」4/27 勝俣誠(明治学院大学国際学部教授・同大学国際平和研究所所長)    「人間の安全保障と市民社会」5/11 黒川恒男(JICA国際協力機構アフリカ部部長)    「アフリカにおける人間開発と平和定着」5/18 マタタ・ムケンゲシャイ(オリエンス宗教研究所所長)    「コンゴ内戦と人間の安全保障」5/25 長畑誠(「いりあい・よりあい・まなびあいネットワーク」事務局・元シャプラニール=市民による海外協力の会ダッカ事務所長)    「南アジアの人間の安全保障」 6/1 佐久間智子(元市民フォーラム2001事務局長)    「WTO交渉と人間の安全保障-食と水の視点から」 6/8 平井照水(NIRA総合研究開発機構国際研究交流部主任研究員)    「アフガニスタンの復興」6/15 斉藤龍一郎(アフリカ日本協議会事務局長)    「アフリカのHIV/エイズ」6/22 熊岡路矢(日本国際ボランティアセンター代表・カンボジア市民フォーラム事務局長)    「イラクの復興と開発」6/29 松本悟(メコン・ウオッチ)    「メコン河流域開発と生活安全保障」 7/6 普川容子(PARCアジア太平洋資料センター事務局長代行)    「債務問題と人間の安全保障」7/13 佐伯奈津子(日本平和学会事務局長)    「スマトラ地震と人間の安全保障」7/27 勝俣誠(明治学院大学国際学部教授・同大学国際平和研究所所長)    「アフリカにおける人間開発の展望」