以前ここにも書いたとおり、東京三扇会の総会に行ってきました。約200名の方が参加され、あちこちで話の輪ができ、盛り上がっていました。 東京三扇会事務局Aさんから、いきなり「乾杯の挨拶をせよ」と言われたときは、びっくりしましたが、何とか乗り切り、あとは美味しい酒をいただきました。 高大コラボゼミ企業訪問のアレンジでお世話になった東京三扇会K会長、グループMG代表のBさんにもご挨拶できましたし、2006年度、2007年度の経済学部リレー講義にお越しいただいた方々にも久しぶりにお会いできました。参加させていただいて、本当によかったと思います。 2次会にもお邪魔し、東京三扇会事務局をお引き受けいただいている方々らと歓談させていただきました。同窓会京滋支部長のKさんも来られていましたが、「研究室だより」の読者ということで、ブログのネタを含め、話が盛り上がりました。 会場ホテルに宿泊する予定の私は、同じく宿泊される卒業生の方々と夜遅くまで話し込み、同窓生の方々の熱い思い、苦言、お仕事上のいろいろな経験などをお聞かせいただきました。楽しいひとときでした。 ああいう場に身を置きますと、高崎経済大学が組織として同窓生との関係を密にし、大学の発展に向けて協力していくべきだと、あらためて感じました。 東京三扇会のK会長や事務局のAさんらには、拙稿「地方公立大学にとっての卒業生の重要性」所収『地方公立大学の未来』を謹呈し、こちらの考え方をまとまった形でお知らせしてあります。 それ以外に、同窓生の方々と直接話をしたり、メールでやりとりしながら、手っ取り早く実現可能な具体的協力関係について、提案させていただいたことがあります。いくつか挙げれば、たとえば以下のような事柄です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・① 創立55周年に向け「Go! Go! 高経大」のキャッチフレーズのもと、大学・同窓会両組織にプロジェクトチームを作って、ホーム・カミング・デーを実現させる:……これについては、当ブログでも何度か書いていますので、詳細は省きます。これまで一度も実現していないホーム・カミング・デーをやろうとすれば、それなりの準備期間と予算がかかります。55周年まで2年を切りましたから、今すぐ準備を始めて間に合うかどうか・・・。② 卒業生を講師とするリレー講義の定期的開催:……これはすでに実施済みですので、やりやすいかと思います。2006年度、2007年度と開催しましたが、少なくとも4年に1度開講すれば(つまり学部在学中、一度はこの講義を履修ないし聴講可能ということです)、学生にとっては、キャリアデザインに向けて、あるいは日常生活においても、よい刺激を得られることでしょう。③ オープンキャンパスにおける卒業生の講演会ないし相談会:……現在、本学では年に2回、夏休みの時期にオープンキャンパスを催しています。いろいろなプログラムが用意され、一定の効果を上げていますが、高校生や保護者の立場で考えると、実際に本学で学び、社会に出た人が、どのようなお考えなのか、大学生活をどのようにとらえているのかという情報もぜひほしいのではないかと思います。 今でも全体会において、在学生代表(だいたいは応援団や体育会関係者)がオープンキャンパス参加者(高校生・保護者・教員等)に話す機会はありますし、在学生による個別相談の場もあるのですが、卒業生の方々に来ていただき、本学をアピールしていただければ、非常にありがたいことです。 卒業生をお呼びする旅費等の予算措置は必要でしょうが、大した問題ではないと思います。④ 同窓会支部総会での現役教員による講話:……現在、同窓会支部総会には、同窓会長に学長、事務職員が同行し、卒業生の皆様にご挨拶させていただく機会が多くあるように思います。これはこれで悪いことではありませんが、支部総会に、特に若手を招集し、その後の同窓会活動を盛り上げていこうとすれば、「集客力のある教員」を同行させるのが得策かもしれません。今回の東京三扇会総会も十分に盛り上がりましたが、残念なのは、若手の出席者が少ないこと。仕事が忙しいということはありますが、若手の出席者を増やすことは同窓会活動を活性化するにも必要な措置です。 具体策としては、在任10年ないし15年ぐらいの教員(学生の指導経験がそれなりにあり、ゼミの卒業生もそれなりの数になっている教員ということです)に支部総会に参加してもらい、ついでに懇親会前の短時間に、経済講話のようなものを入れれば、支部総会のアクセントになるような気がします。 当然のことながら、どの教員が参加し、どんな話をするのかを、支部総会の案内に記載する必要があります。あの先生が来て、こんな話をするなら参加しようかと考える卒業生も出てくるでしょう。ですから、同行する教員は、ゼミ・講義などで学生との付き合いが濃かった人を選択すべきということになり、実働10年ないし15年ぐらいというのがひとつの選択基準になりうると思います。 もちろん、本学名誉教授に協力していただくという方法もあり得ます(現在、一部実現)。誰が同行するにせよ、これも卒業生とのリレーションシップを考えるのなら、(同窓会ではなく)大学が同行教員の旅費等を予算化すべきプログラムだと思います。支部の数など30カ所ほどですから、予算措置といっても、大した額にはならないでしょう。⑤ 後援会支部総会における卒業生の講演会ないし相談会:……上記③に通ずる話です。 周知のとおり、一般財団法人高崎経済大学後援会は、学生の保護者から入学時に7万5000円を徴収し、本学の教育・研究を支える組織です。そうした関係上、後援会は、大学と協力しながら、出資者たる保護者に対して、毎年、後援会の支部総会を開催しています。 支部総会に参加した経験からすると、親の関心は、後援会の決算報告や予算もさることながら、まずは我が子の成績や進路にあります。支部総会での質問も、それに関わることが多いように思います。 その支部総会において、各支部近辺に在住の本学卒業生にお話しをいただき、本学での教育や指導、高崎での生活が卒業後、どのように活かされているのかを伝えていただければ、保護者にとって重要な情報のひとつになると思います。 後援会の支部総会に同窓会メンバーが協力していただければ、大学としては非常に助かります。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大学と同窓会が協力しながら、高崎経済大学を盛り上げていく具体策など、上記以外にもいくらでもあります。どれもが簡単にできることではないかもしれませんが、大した予算措置も必要なくできることも数多くあります。やるか、やらないか。要はトップの決断ひとつです。 乾杯の発声を頼まれたとき、お話をさせていただいた内容も、上記の流れの中にあります。 「卒業生の方々には、現役学生をぜひ支援していただきたいが、それは、特定の学生を特定の企業に就職させるということでは、まったくない。そんなことは不可能だし、卒業生の方々にご迷惑をかけるだけである。 そうではなくて、みなさんと現役学生が出会える機会を増やしてほしい。大学としては、ここにお集まりの皆さんのような方々と学生が会える機会、お話しできる機会を増やしたい。高崎経済大学にとって、卒業生は宝物である。実社会で様々な経験を積んでこられた卒業生と会い、いろいろな話ができれば、若者たちは大きな刺激が得られるだろう。是非ご協力いただきたい。」 若干飲み過ぎの頭で、翌日、東大駒場キャンパスでのアジア政経学会へ。その日は、東大卒業生と学生との懇談会が行われる日でもありました。「この後の人生をどう生きるか」をテーマに、学生が実社会で活躍している人たちに、働きがい等について、話を聴くという催し物。現役学生と卒業生との交流。いろいろな企画。 東大だってやっている。高経大もやりましょう。やれるはずです。 前日飲みすぎた感じなので、学会の懇親会は出席せずに帰ろうかとも思いましたが、久しぶりに会った名古屋大学のH先生や亜細亜大学のI先生、神奈川大学のY先生らが出るということなので、懇親会も参加。そこでは、初めてご挨拶させていただいた人、20年ぶりに再会した人、いろいろな人に会えました。 懇親会会場に向かう途中で拉致した北海学園大学の5期M君も交え、2次会へ。九州大学のSさん、北九州市立大学のTさんには、来年4月、西の方に赴任する10期Y君のことをよろしくお願いしておきました(1週前の国際経済学会でY君自身、Sさんには挨拶済みだったようですけど)。 良き出会いの場を育むこと。大事です。