著者は、安田佳生氏。

元ワイキューブ社の社長。

リクルート社を飛び出し、20代半ばでワイキューブ社を創業。

瞬く間に売上40億の会社に急成長させたイケメンのイケテル社長として

さまざまな雑誌等でも取り上げられていた。

また「千円札は拾うな」、「採用の超プロが教える伸ばす社長つぶす社長」

等の著作を行い、その中での「エッジの効いた発言」でも注目を浴びていた

若手起業家の星であった。

しかし2011年3月30日、ワイキューブ社は民事再生法適用を申請。

ツイッターでの「できる社長とは言えませんでした」との呟きは話題になった。

それから1年弱、

この本は、著者の独白録である。

「会社を潰した」という傷はいえるはずもなく、行間にはその痛々しさが

読み手の心にも刺さってくる。

ふと「この人も終わりかな」と思ってしまいそうになる。

しかし、である。

読み進んでいくうちに、著者の強かさは健在であることがわかってくる。

読み終える頃には、いずれ形を変えて復活してくるだろうなと感じさせる。

その意味でこの本は、著者のリベンジ宣言の書でもある。

昨年、世界中で、その死を悼まれた、アップル社の前CEOスティーブジョブスも

30歳の頃、自身が創業したアップル社を自身がスカウトしてきたCEOによって

解任され追い出されている。

その時のスティーブジョブズのおかれた絶望感は、この本の著者と同様か

それ以上であったはずだ。

しかしその後の見事な復活劇は、ご存じのとおりである。

この本の著者もやがて何らかの形で復活をしてくるだろう、

いや、してきて欲しい。

今の日本社会そして経済に必要なのは、挫折した者のリベンジを受け入れる

懐の深さであり、我々自身に求められるのは、スティーブジョブズやこの本の

著者のような強かさではないだろうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。