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おへやニストの芝垣茜です。
台風の甚大なニュースに胸が痛くなります。
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昨日は仕事帰りに有楽町の、三菱一号館美術館へ。
マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン展
金曜の夜は嬉しいことに、21時まで開館しているのです(*^-^*)
服飾界の寵児と言われたマリアノ・フォルチュニはスペインのファッションデザイナー。
それだけではなく、写真家、画家、舞台美術家、染色家としての側面も持つ、多彩な御方。生まれたのはスペインのグラナダですが、ローマ、パリで育ち、ヴェネツィアで制作し、パリとニューヨークで作品をプロデュース……と生活拠点も多岐に渡ります。
ファッションも多く展示されているこの企画、順路で度々目にする「デルフォス」という言葉。
これは繊細なプリーツを施した絹のドレスのことで、フォルチュニ氏は20世紀初頭にこのドレスを製作し一躍有名になったのだそう。
イッセイミヤケのプリーツ・プリーズを思い出しました。
同展のみどころは3つ。
フォルチュニの業績やその人生を紹介する回顧展は日本初であること。
さらにフォルチュニ美術館全面協力であり、その所蔵品全てが日本初公開であること。
もうひとつは世界のセレブに愛されたドレスを中心に、写真、絵画など多くのデザイン作品で構成されていること。
※撮影可能なエリアです。
ドレスだけでなく、様々なアート作品の展示で見ていて飽きませんでした。
フォルチュニ氏は日本の文化や着物にも関心を寄せていたことが展示作品から窺えました。
「日本人の頭部」と題された小さな絵には武士が描かれています。(しかし、表情そのものは外国風だったりと、その発想が面白いものです)
またテキスタイルの柄の染色などもされていましたが、日本の着物の文様にも影響を受けていたのだそう。そして製作したドレスには日本の着物のような直線的な袖のものがあったり。
遠い異国の地のデザイナーに、日本のものが大きな影響を与えていたのだとわかり、不思議なご縁を感じるものでした。
ちょっと話がそれますが、この三菱一号館美術館は何度も来ていてお気に入りの美術館のひとつ。
展示室以外の廊下や階段もこうして趣があります。
さてまたマリアノ・フォルチュニ展の話ですが……
面白いのは、フォルチュニ氏は舞台美術家でもあることから、舞台回りの綿密な図画が残されていたこと。
舞台装置のラフスケッチのほか、なんとステージの緞帳の図面など。さっと左右に開く様子など矢印で丁寧に描かれたものがあり、興味深く拝見しました。
そして展示場内の天井には独創的なシェードランプもいくつか。これも作品なのですね。
ちゃんと明かりが点くのが感慨深いものです。
最後のフロアまで楽しんで拝見いたしました。
テイクフリーの資料にはこういったものが。
絵も可愛らしいですし、細かい字ばかりの資料よりずっと好きです!
そして中身は。。。
すごろくになっていたり(笑)
お子さんも興味を持って楽しめますし、大人にもわかりやすくて良いです(^_^)b
同展は10月6日(日)まで。
マリアノ・フォルチュニ展の公式サイトはこちら!